平成26年7月
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)

  • 第5-6表を修正致しました。謹んでお詫び申し上げます。

 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、文部科学省との緊密な連携の下に、学生支援を先導する中核機関として、奨学金貸与事業や留学生支援事業及び学生生活支援事業を総合的に実施し、次代の社会を担う豊かな人間性を備えた創造的な人材を育成するとともに、国際理解・交流の推進を図ることを目指しています。
 平成25年5月現在、我が国で学んでいる外国人留学生数は、大学等の高等教育機関では、135,519人、日本語教育機関では、32,626人となっています(JASSO調べ)。
 
 本機構では、平成26年1月に、我が国の大学(大学院を含む。)、短期大学、専修学校(専門課程)、準備教育機関及び日本語教育機関に在籍する私費外国人留学生(7,000人)を対象に生活実態調査を実施しました。

調査の目的と方法

1.調査目的

 この調査は、我が国で学ぶ私費外国人留学生の標準的な生活の状況を把握するとともに、経済的な実状等を明らかにすることにより、独立行政法人日本学生支援機構が実施する私費外国人留学生に対する各種の支援事業を改善、充実を図るための基礎資料として活用することを目的とした。

2.調査対象

我が国の大学(大学院を含む。)、短期大学、専修学校(専門課程)、準備教育機関及び日本語教育機関(以下「大学等」という。)に在籍する私費外国人留学生(出入国管理及び難民認定法の別表第1に定める「留学」の在留資格を有する者)を対象とし、国費外国人留学生、外国政府が派遣する政府派遣留学生及び在籍期間が1年未満の交換留学生・短期留学生は対象に含まないこととした。

3.調査方法

 全国の大学等の協力を得て、調査協力校に在籍する私費外国人留学生を無作為抽出し、所定のアンケート用紙及びアンケート回答用紙(無記名)を送付し、アンケート回答用紙を回収した。
なお、調査協力校の選定にあたっては、大学等の外国人留学生在籍率及び地域分布等を考慮した。

4.調査対象人数

  7,000人(国立大学63校1,190人、公立大学24校150人、私立大学217校3,211人、短期大学26校75人、専修学校(専門課程)112校1,174人、準備教育課程10校70人、日本語教育機関120校1,130人)

5.調査実施時期

 平成26年1月

結果の概要

1.アンケート回答状況

  • 私費外国人留学生の中から無作為抽出により7,000人に対してアンケート用紙を送付し、6,085人から有効回答を得た。回答率は86.9%であった。

2.日本留学前の状況

  • 日本を留学先として選んだ理由は、「日本社会に興味があり、日本で生活したかったため」(56.6%)が最も多い回答であった。
  • 留学するまでに特に苦労したことは、「日本語学習」(50.7%)が最も多い回答であった。
  • 留学情報の入手方法は、「親戚や友人に相談して」(41.7%)が最も多い回答であった。

3.在日・在学年数及び入学前の活動

  • 在日年数が4年未満の者は、4,430人と全体の約7割(72.8%)であった。また、来日後、現在在籍している大学等へ直接入学した者は、2,861人で全体の48.9%であった。なお、現在の大学等に直接入学しなかった者(2,991人)のうち、現在在籍する大学等の直前に日本語教育機関に在学していたと回答した者は、約7割の2,069人(66.2%)であった。

4.留学後の日本への印象等

  • 日本人に対する印象が「良くなった」とする回答は、50.4%であった。
  • 日本へ留学しての全体的な印象が「良かった」とする回答は、90.3%であった。
  • 留学後の苦労は、「物価が高い」(74.5%)が最も多い回答であった。

5.収入

  • 収入の平均月額は、140,000円であった。
  • 収入は、主に「アルバイト」及び「仕送り」であった。
  • 居住地域別の収入の平均月額は、関東地方が154,000円と全国で最も高く(東京のみでは156,000円)、四国地方が110,000円と最も低かった。

6.奨学金

  • 全体の約5割(52.5%)の者が何らかの奨学金を受けていた。
  • 在籍段階別の奨学金受給率は、高い順に「大学院博士課程・博士後期課程」、「大学院修士課程・博士前期課程」、「短期大学」、「学部正規課程」であった。
  • 学習奨励費を受けて良かったことは、「日常生活に不安がなくなり、勉強に集中できた」(85.7%)が最も多い回答であった。
  • 学習奨励費の給付に対する要望は、「給付期間を1年間から延ばしてほしい」(54.7%)が最も多い回答であった。

7.支出

  • 支出の平均月額は、140,000円であった。
  • 支出のうち「学習研究費」が最も多く、次いで、「住居費」、「食費」の順であった。
  • 支出が最も高いのは、民間のアパートやマンションに住む準備教育課程生であり、平均月額は163,000円であった。最も低いのは、国立大学に通い大学の学生寮に住んでいる学部レベルの学生で、平均月額は86,000円であった。

8.アルバイト

  • 全体の7割以上(75.3%)の者が何らかのアルバイトに従事していた。
  • 職種は、軽労働の「飲食業」が2,232人で全体の半数近く(48.7%)であった。
  • 従事時間は、週平均「20時間以上25時間未満」が1,377人(30.1%)と最も多く、次いで、「15時間以上20時間未満」が1,053人(23.0%)であった。

9.授業時間を除く学習・研究時間

  • 在籍段階別にみると、「大学院博士課程・博士後期課程」では、264人(60.8%)が「週35時間以上」勉強していると回答しているが、「大学院修士課程・博士前期課程」、「大学院レベルの研究生」を除いた在籍段階において、8割以上が、学習時間「週28時間未満」であり、その中でも特に「週7時間以上21時間未満」に集中していた。
  • 「薬学」分野の学生の7割(70.0%)、「医・歯学」の約7割(69.6%)は、「週28時間以上」を学習時間にあてている一方で、「日本語」の約9割(89.3%)、「社会科学」約8割(81.7%)、「人文科学」約8割(77.7%)、「教育」約7割(72.0%)、「家政」約7割(68.1%)、「工学」6割(60.1%)、「農学」約5割(55.2%)、「理学」約5割(54.5%)は「週28時間未満」が多い回答であった。

10.宿舎

  • 住居の形態は、「民間アパート・マンション等」に居住する者が、4,584人(75.3%)と最も多かった。
  • 一人当たりの専有面積は、10平方m(約6畳)未満の者が全体の約5割(49.8%)であった。また、7割以上の者が、個別のキッチン、バス・シャワー、トイレ付きの部屋に居住していた。
  • 単身、同居別では、約5割(単身50.9%、同居46.9%)と同じであった。また、同居のうち「2人で生活(同居人1人)」は1,181人(41.4%)、「3人で生活(同居人2人)」は953人(33.4%)であった。同居人の種類は、「外国人留学生」が1,567人(54.9%)と最も多い回答であった。
  • 住居費の全国平均月額は35,000円で、関東地方が41,000円と最も高かった。
  • 宿舎入居の際に保証人を求められたと回答した者は、約6割(59.3%)の3,606人となっていた。また、保証人は、「大学・学校(代表者)」が1,099人(30.5%)と最も多かった。

11.授業料等の保証人

  • 授業料等の保証人を「求められた」と回答した者は約6割(60.0%)の3,653人であった。また、保証人は、「親族」が2,494人(68.3%)と最も多かった。

12.健康

  • 健康保険に加入している者は、全体の約9割(97.3%)の5,918人であった。
  • 健康保険加入者の中では、日本の国民健康保険に加入している者が5,715人(96.6%)であった。
  • 健康保険未加入者150人うち、未加入理由は「保険料が高すぎる」と回答した者が58人(38.7%)で最も多かった。

13.卒業後の進路希望等

  • 卒業後の予定は、「日本において就職する」ことを希望した者が3,957人(65.0%)で最も多く、次いで「日本において進学」が2,748人(45.2%)であった。
  • 「日本において就職希望」と回答した者の就職希望分野は、「海外業務」1,523人(38.5%)が最も多く、次いで、「貿易業務」1,296人(32.8%)、「翻訳・通訳」1,114人(28.2%)、「経営・管理業務」947人(23.9%)であった。
  • 就職活動時の要望は、「在留資格の変更手続きの簡素化、手続き期間の短縮化」が2,082人(52.6%)で最も多く、次いで、「留学生を対象とした就職に関する情報の充実」が2,025人(51.2%)であった。

調査結果の内容

参考


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