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このページでは、採用者(研究指導者)の本制度を通じた研究活動の様子、また対象帰国留学生に対する印象や思い出等を紹介します。
◆◆帰国留学生プロフィール◆◆
| 氏名 | グエン ティ ミン ツ | |
| 国籍 | ベトナム | |
| 日本留学 | 留学期間 | 2000年10月 〜 2003年9月 |
| 在籍大学 | 愛媛大学大学院連合農学研究科 | |
| 取得学位 | 博士(学術) | |
| 現在の所属・職位 | ハノイ工科大学 講師 | |
◆◆研究報告◆◆
派遣期間 |
平成19年2月26日 〜 平成19年3月3日(6日間) |
|---|---|
派遣大学 (国・地域) |
ハノイ工科大学 (ベトナム) |
研究指導分野 |
フレーバー化学 |
研究指導の概要 |
ミン ツ博士は現在、母校のハノイ工科大学の講師として教育研究に携わっている。同時に学内共同施設のクロマトグラフィーセンターの主任管理者として、機器の保守管理、学内の分析業務および自身のフレーバー研究を熱心に行っている。しかし、ベトナムでは試薬類や機器の部品類の入手および修理サービスなどが日本のように満足できる状況にはないことが研究の大きなネックとなっている。今回の指導事業において、消耗部品類の携行、および保守管理の技術移転を重点的に行うことによって、研究が滞りなく円滑に遂行できる環境条件を整備した。あわせて、フレーバー研究について教員および大学院生の指導を行い、本事業の目的を達成した。 |
帰国留学生にとっての研究指導事業の成果及び意見・感想 |
プログラム期間中、沢村教授に現在の研究室の環境でのフレーバー分析の新技術、GC/Oの設定方法、SPMEの使用方法を教えていただきました。 本プログラムのおかげで、ハノイ工科大学のクロマトグラフィーセンターに、パソコン、キャピラリーカラム、マイクロシリンジ、シリコンセプタム、カラムシーリング用レジンなど、多くの重要なクロマトグラフィー機器や交換部品を入手することが出来ました。 カンキツ類のフレーバー研究に関する新しい情報も紹介され、議論できました。 現在私が行っているフレーバー研究についても専門的な指導を受けることが出来ました。 本プログラムは、私の行っているGC/O分析研究を継続するにあたって大いに助けになりました。本プログラムは大変良いフォローアッププログラムです。このプログラムのおかげで、元日本留学生が新しい手法や技術を学ぶことが出来るだけでなく、留学時に行っていた研究をこれからも続けることができ、また、留学時の指導教員とも連絡を取れるのです。さらに、研究の継続・発展を奨励するものです。 |
◆◆日本留学について◆◆
| 研究指導者から見た日本留学生時の帰国留学生の印象や帰国後の交流について | 近年、ベトナムは市場経済の導入により急速な経済発展をしている。ハノイ工科大学は2006年10月に創立50周年を迎えた。ハノイ工科大学は国の発展の根幹をなす理工学系人材育成の最重要大学の一つである。現在ベトナムでは、食品産業も飛躍的な発展の幕開けの時代を迎えており、ミン ツ博士には希有の食品フレーバーの専門家として、国内の大学および企業から熱い視線が注がれている。留学当時から、越語、英語、仏語、露語、ブルガリア語そして日本語が堪能である。留学中フレーバーに関する国際会議で度々発表を行ったり、現在は国際シンポジウムを開催したり、仏語による講義も行っている。ハノイ工科大学とは今後も教育・研究面でさらに交流を深めて行く上で、ミン ツ博士はそのキーパーソンとして貴重な存在である。日本の文化、歴史、習慣も理解したバランス感覚のとれた人材として、日本とベトナムの友好促進にも貢献できるものと確信している。 |
◆◆帰国留学生プロフィール◆◆
| 氏名 | 周 剣石 | |
| 国籍 | 中国 | |
| 日本留学 | 留学期間 | 1991年4月 〜 1993年3月 |
| 在籍大学 | 東京芸術大学大学院美術研究科工芸専攻漆芸研究分野 | |
| 取得学位 | 修士(美術) | |
| 留学期間 | 1993年4月 〜 1995年9月 | |
| 在籍大学 | 東京芸術大学大学院美術研究科文化財保存学専攻保存修復工芸研究分野 | |
| 取得学位 | 修士(文化財) | |
| 現在の所属・職位 | 清華大学美術学院・副教授 | |
写真:漆芸実験室にて 周剣石副教授(左前)、三田村教授(右前)、受講学生
◆◆研究報告◆◆
派遣期間 |
2006年12月17日〜12月26日 (10日間) |
|---|---|
派遣大学 (国・地域) |
清華大学美術学院(中国) |
研究指導分野 |
漆芸創作と保存 |
研究指導の概要 |
8世紀に、中国から日本に渡ってきた漆の技法(中国名=創金、日本名=沈金)がある。日本でその技法は守られ研かれ、現在も素晴らしい作品が作られ続けている。今の中国には、その技法を主に発表している作家はいない。大学機関で実技教育している所もない。また、日本が8世紀に独自に開発した漆藝の技法に蒔絵がある。かつて中国の明・清時代の工人が日本に蒔絵を学びに来たが、その技法や技術が中国に広まっていった史実は無い。今回の研究指導はその二つ、沈金と蒔絵の技法に加え、螺鈿・卵殻技法の実技授業を行なった。どれも高度な技術を要する技法であり、日本で数年の留学実技経験のある中国の教授でも指導が難しい為、直接実技指導を行えたのは大変有意義であった。また受講した学生が、日本で発達した技術や、繊細な感性、伝統を守り続けた日本の心と知恵に、感動を覚えたのは大きな収穫であった。 今後も日本文化を世界の若い世代に伝え、交流を促し、学習・理解・認識できることにより、文化の発展と、学生達の友好が深まることを望むものである。 今回、中国から伝わった技法を1200年の時を越えて、再び日本から伝える教育を担ったことに歴史の重みを感じると共に、帰国留学生の本事業にご支援頂いた関係諸機関には心から感謝申し上げたい。 |
帰国留学生の本事業に対する意見・感想 |
本事業にご支援をいただきまして、心から感謝を申し上げます。中日友好のため、若い世代に伝えていかなければ友好を続けることはできないと思います。是非これからも大学の学生達が、日本文化を学習し、理解・認識ができるように望みます。もっと、いろいろな形で、日本から支援をしていただきたいと思います。今、我々東洋の地域、隣国において、東洋文化の発展を一緒にしていきたいと思っております。 |
◆◆日本留学について◆◆
| 研究指導者から見た日本留学生時の帰国留学生の印象や帰国後の交流について | 周剣石氏は、中国での大学教員の籍を離れ、妻子を置いての留学であり、苦労の連続であった。修士号を二つ習得し、中央工芸美術学院が清華大学と合併する際に、海外で実績をあげている卒業生の一人として呼び戻されることになった。本人はもとより本学(東京芸術大学)としても嬉しいことであった。今回はその意味で大きな意味がある事業となった。 日本に滞在していた留日会の年一回の総会、懇親会にゲストとして招かれ、「芸術交流には国境は無い」旨の発表と日本学生支援機構の留学生事業、国際交流プロジェクトについて話した。 機構としては、今後は留学をしていた元学生のネットワークの構築が緊急の仕事であり、その人材を中心にして文化学術交流を日本国として担うことをするべきと思う。海外の留学生を教育するのは在日時だけでなく、師弟関係は永遠に続くという双方の強い思いを形にするべき時と思う。 |




◆◆帰国留学生プロフィール◆◆
| 氏名 | ヘルマンサ | |
| 国籍 | インドネシア | |
| 日本留学 | 留学期間 | 1998年4月 〜 2000年3月 |
| 在籍大学 | 島根大学 生態環境科学研究科 | |
| 取得学位 | 修士 | |
| 留学期間 | 2000年4月 〜 2003年3月 | |
| 在籍大学 | 鳥取大学 大学院連合農学研究科 | |
| 取得学位 | 博士 | |
| 現在の所属・職位 | アンダラス大学・講師 | |
写真:土壌学科の教員と(左:ヘルマンサ氏、中央:増永助教授)
◆◆研究報告◆◆
派遣期間 |
2006年12月5日〜12月14日 (10日間) |
|---|---|
派遣大学 (国・地域) |
アンダラス大学(インドネシア) |
研究指導分野 |
環境土壌学 |
研究指導の概要 |
活動内容を3つに分けて記述する。 1)帰国留学生への研究指導:「持続的な土壌資源の利用」をキーワードとして、当面3年程度の期間を見据えた具体的な研究活動の青写真を描き、調査・試料採取・分析・データ解析の方法を一通り指導できた。しかし、今回の指導だけでは不足する部分もあるので、今後も電子メールによる継続的な指導を行う予定である。 2)大学間交流の促進と研究協力体制の強化:アンダラス大学学長や副学長、農学部長等との懇談、農学部でのセミナーを通して、指導教員と帰国留学生の間で進められてきた研究協力活動の発展強化についてアンダラス大学側の協力の同意を得ることができた。 3)学生教育への協力:大学院・学部学生へ2回の特別講義を行い、参加してくれた学生へは刺激を与えることができ、学生の勉学・研究に対するモーティベーションを高めることに寄与できたのではないかと感じている。 |
帰国留学生の本事業に対する意見・感想 |
土壌研究設計およびその方法について新しい情報を入手できるこのように親切なプログラムを受けられて大変うれしく思っています。このプログラムによって、土壌試料採取に常時使用する土壌研究用機器(Soil Munshel Colour Chart)も提供していただきました。この機器は私の研究活動発展に大きく貢献するでしょう。環境に関連して土壌科学の面から研究プログラムを開発する方法について議論する時間を十分に確保できたこともこのプログラムの成果です。自分の将来の研究能力を高めるためにも、JASSOプログラムで再び島根大学に赴き科学調査の研究開発を行いたいと願っています。 |
◆◆日本留学について◆◆
| 研究指導者から見た日本留学生時の帰国留学生の印象や帰国後の交流について | Hermansah氏は家族ととも日本に滞在し島根大学にて勉学・研究活動を行っていました。日本に留学中は、勉学研究だけでなく大学の留学生組織の取りまとめ役を行ったり、積極的に地域活動に参加するなど充実した生活を送っていました。帰国後も、電子メール等で連絡をとり、毎年彼の大学を訪れ研究協力活動を行っています。勤勉で人柄も良く、人望も厚いことから、帰国後すぐにアンダラス大学の農村開発普及センターの副センター長となり忙しく、個人の研究が思うように進められない環境になりましたが、私が渡航する際には必ず時間を作ってくれ現地調査などの行動をともにします。インドネシアでは、研究における資金・情報量が不足しており、日本を始め海外で修士博士を取得しても帰国後おおくの人材が研究ができないでいます。個人でできることには限りがありますが、私はヘルマンサ氏との交流は今後も長く続けてできる限り支援をしていきたいと考えています。 |