【事例紹介】

事例が起きた時期

過去5年以内

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:10,000人以上

対象学生

学科(専攻):理学、1年次、発達障害(SLD)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

受験・入学、授業・研究指導、試験の評価、単位取得、卒業要件等

2.内容

入学前より、保証人から授業・試験配慮について入試担当部署に支援要請がある。
入学後、障害学生支援担当部署調整の下、保証人と本人が学部と支援内容についての対話を開始する。試験配慮に「音声読み上げソフト」利用の申し出があったが、学部の教学的判断(カリキュラム特性及び方針、公平性等)において合意形成を取るプロセスに時間が掛かり、1年生前期に学部及び全学会議体で承認された定期試験配慮は、「質問紙拡大」のみとなり、保証人と本人より不満の申し立てが出された。なお、大学入試センターでは「別室」、「1.3倍時間延長」、「質問紙拡大」の特別措置を受けていた。

学校の対応

1.関わった部署

障害学生支援部署、入試担当部署、教務担当部署、教育部門(学部、学科等)

2.対応内容

障害学生支援部署が後方支援で調整しつつ、学部と本人との間での継続的な話し合いの中で、前期の学修成果の振返りや教科特性毎に異なる当該学生の障害所以の困り感と配慮の関係性を検証し、学部執行部や教授会で合意形成を図った。同時に、「差別解消法」によって、大学の障害学生支援方針策定の学内議論が進行し、徐々に学内理解が広がっていた。前期に引き続き、障害学生支援室から障害特性の説明、配慮文の作成、音声読み上げソフト搭載のPC貸し出しとその使用方法の説明など情報とリソース提供を実施した。
その結果、1年生後期において、教科や出題形式の特性を判断した上で、複数の科目の中間試験や定期試験で「音声読み上げ」を実施、その他の教科に関しては、「拡大」、「時間延長」の措置を実施することが学部及び全学会議体で承認された。実施における事務体制の負担は課題として残ったが、本人と大学での合意に至ったモデル事例となった。

学生等の反応

「音声読み上げ」による試験配慮が実現したことについては納得している。

その後の経過

試験毎に当該学生からの事前配慮申請を必須としている。
さらに学内理解を深め、当該学生の納得感が得られる配慮の継続的な実施に向け、障害学生支援部署において、教科特性毎に異なる当該学生の障害所以の困り感と配慮の関係について、学修成果をもとにした振り返り面談を実施し、合理的配慮としての根拠の積み上げを行なっている。

【参照】