学生が示す困難例

 大災害などがいったん起こると、その後しばらくは非日常的な環境にさらされることになり、精神障害のある学生の中には、不安症状や睡眠障害をきたす学生がいると思われます。とくに大規模な災害では、避難所における生活を余儀なくされる場合もあり、集団生活のストレス、生活環境の急激な変化などをきっかけとして、気分障害や不安障害が再発したり症状が悪化したりする学生がいると考えられます。

留意すべき事項

 大学としては、災害の可能性を想定して、できるだけ綿密な避難訓練を行なうことが大切なのは言うまでもありません。その上で、障害のある学生に対して災害時の 心構えや大学としての行動計画を伝えておくことが望ましいと言えます。
 災害時は、学生に大学から連絡する方法を確保して、大学の危機対策本部や学務部門などから安全に関わる情報のやりとりを的確にし続けることが重要です。
 医療が通常どおりのサービスを行なうことができない社会生活下では、服薬が不規則になったり中断したりする可能性があります。数日ならともかく週単位となると、統合失調症などでは幻覚や妄想が再燃する可能性もありますし、気分障害では主にうつ状態の悪化や稀に躁状態に転じることが懸念されます。避難した場所で精神症状が悪化した場合に、まずは刺激の少ない場所への移動を検討すべきですが、中には入院が必要となるケースもあります。


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