大学における先進的なキャリア支援紹介 第3回<<同志社大学キャリアセンター>>

植村キャリア支援課長平成17年に創立130年を迎えた同志社大学。建学の精神である「良心教育」をベースに改革にも余念はなく、平成20年4月には、生命医科学部・スポーツ健康科学部を新設する同志社大学のキャリアセンター、植村巧キャリア支援課長にお話を伺いました。

 

 

写真:お話を伺ったキャリア支援課長の植村巧氏

 

 

貴学のキャリア支援の特色を教えてください。

学生生活において「人間力」を磨き、大学生としての「基礎学力」をしっかり身につけること、それが就職を含むキャリア形成の最善の道と考え、「大学時代にしかできないこと」をしっかりサポートします。卒業生の就職満足度調査では、全体の約93.6%が、「大いに満足」・「満足」との回答を寄せています。

 

本学においては、長い職業生活を豊にするために、内定を求めていたずらに小手先の就職術を身につけることよりも、基本的な「人間力」、すなわち、「自立性」、「コミュニケーション力」、「協調性」、「感性」などを高め、大学生としての「基礎学力」をしっかりと身につけることが、最も重要であると考えています。これは、 開学の祖である新島襄が建学の理念として掲げた「良心を手腕に運用する人物の育成」、 つまり、キリスト教主義、自由主義、国際主義に基づき、社会に貢献できる人材育成を行う、といった観点から生じる考えでもあります。

 

そのため、教務部門と連携のうえ、社会で必要とされるリテラシーの修得をサポートし、学生部門との連携において、自立した人間形成の支援などに特に力を注いでいます。また、卒業生や在学生が「ピアメンター」、「ピアアドバイザー」として、学生の指導・助言の役割を担い、支援にあたっています。このように、「人間力」と「学力」双方の向上を重視することが、本学のキャリア支援の特色の1つといえます。ゆえに、本学の就職支援におけるアクションプランは、3回生の秋以降を基本とし、3回生の夏休みまでは、就職活動に煩わされることなく、充実した学生生活を過ごすよう指導しています。

 

その一方で、以下に記すように様々な就職支援を展開し、卒業生のアンケートによる就職満足度調査(平成16年度卒業生対象)においては、全体の約93.6%から「大いに満足」・「満足」との回答を得ています。

 

※調査回答の内訳は次のとおり。【文系男子 「大いに満足」:62.6%、「満足」:32.2%、あわせて94.8%】、【文系女子 「大いに満足」:62.3%「満足」:29.8%、あわせて92.1%】、【工学部生 「大いに満足」:68.1%、「満足」:25.7%、あわせて93.8%】

 

学生数を教えてください。

24,804人です。内訳は以下のとおりです。(平成18年5月1日現在)

⇒学部生22,976人、大学院生1,828人

キャリアセンター窓口(今出川校地)

写真:キャリアセンター窓口(今出川校地)

 

貴学の就職支援関係オフィス等の面積は何平方メートルでしょうか。

今出川校地、寒梅館のキャリアセンターは、584.9平方メートルです。1畳を1.62平方メートルとすると、6畳部屋が約60室分。今出川キャンパス寒梅館2階南側を占めています。

 

キャリアセンターのある寒梅館入口(今出川校地) 寒梅館中庭(今出川校地) ローム記念館(京田辺校地) 

写真左:キャリアセンターのある寒梅館入口(今出川校地)

写真中央:寒梅館中庭(今出川校地)

写真右:ローム記念館(京田辺校地)

※京田辺校地のキャリアセンターは平成19年4月1日に嗣業館からローム記念館へ移転

 

東京や大阪にも就職支援関係のオフィスがあるそうですが。

首都圏及び関西圏の就職活動を支えるため、東京オフィス・大阪就職サテライトにおいて学割証や各種証明書の発行サービスを行っています。パソコン利用も可能で、学生たちは就職活動中のメール受信確認・情報収集などにこれらのオフィスを利用しています。 繁忙期の最も多い日には300名近い学生の利用があり、3月・4月の利用は平均約200名です。

 

日本学生支援機構(JASSO)提供の学生支援情報データベースへ、貴学の情報をご提供をいただいておりますが、このデータベースによれば貴学の就職支援スタッフは29名いらっしゃるのですね。

キャリアセンタースタッフによる個別相談を受ける学生キャリアセンタースタッフ(キャリアアドバイザー(CDA)有資格者)だけではなく、社会経験豊富な社会人をキャリアアドバイザーとして京田辺・今出川の両校地に配置し、個別相談にあたっています。本学で学んだ知識をどのように活かすか、社会でどのような自己実現をめざすか、一人ひとりの希望・特性にふさわしい就職実現をめざしてサポートを行っています。企業に自分の能力をアピールすると同時にビジネスプランを提案するエントリーシート体験セミナーにも個別面談を導入して、学生から高い関心を集めています。

 

写真:キャリアセンタースタッフによる個別相談を受ける学生

同志社大学データ(日本学生支援機構(JASSO)提供「学生支援情報データベース」より)

学生支援情報データベース(日本学生支援機構(JASSO)提供)

 

 企業情報ファイルをもとに業界・企業研究を行う学生持ち帰り自由の資料など就職支援関係冊子等

写真左:企業情報ファイルをもとに企業・業界研究を行う学生たち

写真中央:キャリアセンター内に設置された持ち帰り自由の就職関係資料など

写真右:『就職ガイドブック』『就職活動体験記』など冊子類

 

求人情報や内定者の声をホームページから閲覧できるそうですが。

パソコンにより就職活動を行なう学生キャリアセンターが開発した就職情報システム「仕事蔵(しごとぐら)」は、求人・採用試験情報、就職活動体験記情報、採用状況アンケート情報、学生一人ひとりの就職希望と求人募集のマッチング情報の提供など、キャリアセンターの独自情報を提供する最新のWebシステムで、就職活動の貴重なツールとなっています。

 

この「仕事蔵」においては、学生が自分の登録データ(志望業種等)を随時更新し、その学生個人のデータと求人データとをキャリアセンタースタッフがマッチングして、週に1回、学生に対して求人募集のマッチング情報をメールにより提供しています。掲載される企業のデータ件数は約18,000社、求人件数は年間約5,100社。自宅や外出先、さらに携帯電話からも24時間アクセスできます。

 

また、ネット情報だけではなく、リアルな就職情報を伝達するために年間約1,000社の企業・官公庁を招き、様々なキャリア形成講座も開催しています。

 

写真:キャリアセンター内のパソコンを利用して就職活動を行う学生たち

 

卒業生へのキャリア支援について教えてください。

要望に応じて個別に対応しています。既卒者の年間就職登録者は100〜150名あり、既卒者が応募可能な求人票をファイルにまとめていますので、就職登録後、閲覧が可能です。

 

司法試験、国家公務員I・II種採用試験、地方上級公務員採用試験、国税専門官採用試験の近年の最終合格者数実績を教えてください。

  • 新司法試験合格者数35名、旧司法試験17名、合計52名
  • 平成18年度国家I種:13名、国家II種:88名
  • 平成17年度地方上級:101名
  • 平成18年度国税専門官:79名

平成18年度から実施され、注目を集めた新司法試験の合格者数は、関西地区において、京都大学、神戸大学に次ぐ3番目に多い合格者数でした。

 

国家試験・公務員試験の実績を維持するために、平成17年度から学内にて公務員講座(国家I種コース、国家II種・地方上級コース)を開講しています。平成18年度からは国税専門官の講座も開設し、平成18年度はこれらの講座を約200名の学生が受講しました。

 

就職活動を行う学生のみなさんへメッセージをお願いします。 

就職はゴールではなく、職業人としての入り口です。これからの長い職業生活を満足して過ごすために、企業名で自分の将来を選択するのではなく、多くの人との出会いの中から、「一緒に働きたいと思う人」を探し出すことが重要となります。そのために、企業が開催するセミナーなどに積極的に参加するなど、行動する学生が満足のいく職業選択ができます。就職活動において、人との出会いを大切にし、将来自分が活躍するステージを探してください。また、健康管理とスケジュール管理には十分に気をつけてください。

 

JASSOマークインタビューこぼれ話:

学生への対応で大切にされていることを伺ったところ、「たとえ、カウンターごしであっても、気持ちは学生側のすぐ隣にいるつもりで支援すること」、「キャリアセンターのスタッフは学生たちを励ます側なのだから、自分自身が元気に楽しく仕事にむかっていくこと」を日頃から心がけるように、スタッフの指導をしていることをご紹介いただきました。ご自身が、学生の個別相談にも率先して対応され、積極的に学生たちの声に耳を傾ける植村キャリア支援課長らしいお話でした。

 

同志社大学参考データ等

【平成19年2月取材】

 

 

大学における先進的なキャリア支援紹介へ戻る>>

京都事務所トップページへ戻る>>

 

本件に関するお問合せ

独立行政法人日本学生支援機構 近畿支部 京都事務所

〒606-8203 京都市左京区田中関田町2-24
電話:075-771-4271 FAX:075-771-6023