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支援ガイド_支援・配慮事例_聴覚障害

事例1

申し出者 本人・特別支援学校教員
申し出を受けた
部署
入試課・サポートチーム
申し出の内容 入学試験の配慮、ノートテイカー制度の利用、配慮文書の作成の要望があった。
話し合いの内容 【入学前】学内支援受付に入学後の配慮も含めた事前相談があった。入学試験の配慮については入試課が対応した。入学後の内容については、入学が決まった時点で具体的な支援について相談することとした。
【入学決定後】サポートチームとして学部長、担任、学生課、教務学事課、医務室が具体的な支援について相談対応を行なった。
引っ込み思案の学生であったが、自分の要求を相手にわかりやすく伝えることは学生本人の責任において行なうこととした。それ以降も半期に一度の面談を継続して実施した。
提供した配慮 【入学試験】大学入試センター試験の「受験上の配慮」の適用等を行なった。
【入学後】情報保障としてオリエンテーション、授業でのノートテイクやパソコンノートテイク、入学式等の式辞の文章配付、科目担任へ配慮文書の配付を行なった。
【学生の様子】入学時は聾学校からの進学ということで、不慣れな点が多く大変であったが、その都度自分から相談に来てくれた。同じ聴覚障害の先輩と同じクラブに所属し、うまく人間関係を構築できている。4年生になってからは、就職活動におけるグループディスカッション等の新たな壁にぶつかったが、障害者採用枠の利用等についても自分で考えて行動するようになり、成長したと感じる。
解説 障害学生支援の専門委員会がない私立大学が、聴覚障害のある学生が利用者としての成長を促すために定期的な面談をしながら教育支援してきた事例である。障害のある学生の状態や卒後の人生を見据えて教育的視点で対話を重ねることの大切さがわかる。また、入試で大学入試センター試験の「受験上の配慮」を適用することで、大学独自の基準で「二重規範」が生まれないように配慮したことも重要である。

事例2

申し出者 本人、出身校
申し出を受けた部署 入試広報課、学科専門科目の授業担当教員
申し出の内容 受験の申し込み時に、入学試験時の情報保障の要望があった。
話し合いの内容 ・出身校から入学試験の情報保障の要望があったことを入試広報課が文学部部長に報告した。
・合格後ただちに、考えられる支援について、大学長、文学部部長、学科長、学長補佐(学生担当)、大学事務局長などで協議し、法人事務局とも協議を行なった。
・当該学生と保護者と話し合いを行ない、要望をあらためて聞いた。大学側も努力をするが、できないこともあるということを納得してもらった。
・入学する前に出身校と連携。大学の所在する自治体の聴覚障害者協会とも連携して、手話通訳の派遣、教職員研修の講師の派遣、当該学生についての具体的支援について、相談をし、指導を受けた。
提供した配慮 入学試験時の情報保障/入学式、入学時オリエンテーションでの手話通訳の配置
教職員の研修会/ノートテイク(学生)のボランティアを募集・研修・派遣
また、同年度に他の学科を含めて3名の難聴の学生が入学したことから学内で関係教職員(主に授業担当者)連絡会議を何回か実施している。また当該学生の提案で、学生間で手話サークルができた。
解説 1,000人規模の私立大学が、学長、学部長といった管理職をはじめとする関係者間で協議の上学生との対話を図ったり、出身校や聴覚障害関係の外部機関と連携して最大限の努力で全学的に支援体制を整備してきた事例である。特に、聴覚障害の専門家が学内にいない「不利」を補うために外部機関との連携体制を早期に構築できたことは大変評価できる取組である。

事例3

申し出者 本人・保護者・特別支援学校教員
申し出を受けた部署 学科教員・入試広報部
申し出の内容 入学試験(面接試験)時の手話通訳者入室許可。入学後の授業でのFMマイクの使用。
話し合いの内容 入学試験前は、学科教員・入試広報部に相談及び配慮事項の申し出があった。
入学後の対応については、学科教員と学生部で相談を受けた。
当該学生の入学意思確定後、入学前に、学生と保護者、卒業校の特別支援学校教諭、学科教員、教務部職員、学生部職員、保健室職員、寮管理職員、施設管理担当職員が会し、障害学生支援の概要説明、履修の説明、寮生活の説明を行なった。また、具体的な履修相談、生活相談等、支援内容に関するニーズの確認を行なった。周囲の学生や寮生、教職員への周知内容についても、本人と保護者の意向を確認した。その後は、教務部、学生部が学生と連絡を取りながら支援を行なった。学生のニーズを確認後、各担当者が支援内容を提案した。本人の了解が得られ、実施準備を開始した。また、卒業学校の特別支援学校教諭からの情報提供、本人とのコミュニケーションの取り方など、有用な情報提供を受けた。
提供した配慮 ・ノートテイカー(PCテイカー)の養成と配置。
・FMマイクの使用許可、板書のデジカメ使用を許可。
・語学科目(外国語のコミュニケーション)のヒアリングは、運用上の調整で対応。
・学科教員に障害に関する基本情報と配慮事項の周知を実施。
・寮生活では、居室にペンダント発信機(ドアホンや管理室呼出し時に発光し知らせる)設置、火災報知器作動時に光で知らせる機械を設置。
・他大学の教員(聴覚障害学生支援)を招いて勉強会を実施。
・ノートテイカー(PCテイカー)の養成のための講習会を開催。
解説 本事例では、上記の「申し出の内容」と比べて「提供した配慮」の方が配慮事項が増えている。これは、入学前の段階から担当者全員が障害学生支援や大学生活等を説明し、本人との対話を通して、必要と考えられる配慮を多角的に調整した結果であろう。また、出身高校の教員との連携も、大学側が本人とのコミュニケーションや信頼関係を形成したり支援内容を検討する上で有効だったと思われる。

事例4

申し出者 本人
申し出を受けた部署 障害学生支援室
申し出の内容 学外実習における情報保障の要望があった。
話し合いの内容 ・実習先と協議を行なった上で実施した。
・学外で長時間実習するということから情報保障の支援学生を全時間配置することが難しく、遠隔情報保障の活用による支援を提示し、支援内容を検討してもらった上で本人に選択してもらった。
提供した配慮 ・実習先から音声を飛ばし、遠隔情報システムを使用して、大学キャンパス内から支援学生によるパソコン連係入力を行ない、本人はタブレット端末の文字情報を得られるようにした。
・実習先と十分な協議を行ない、事前に実施環境を整備した。
・本人からはタブレット端末を携帯するだけで支援が受けられるので、「主体的な参加ができた。」という感想があった。
解説 学外で行なわれる授業支援において慢性的課題となっていた支援者の確保困難と本人の主体的立場を「遠隔情報保障システム」という新たな方法で解消できた事例である。現場実習等では、移動の時間・距離・経費・時期などの様々な制約から支援者の手配が困難となることが多い。これを同システムの導入で解消することで実習への参加がより保障されるとともに、聴覚障害のある実習生が実習先の関係者と主体的に関わることができたことは参考にしたい点である。

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