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支援ガイド_支援・配慮事例_発達障害

事例1

申し出者 本人(ASD:自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害)
申し出を受けた
部署
ゼミ担当教員
申し出の内容 ・得意科目で修得した単位を、不得意な語学系科目、情報系科目の単位として認定してほしい。
・他の学生のいない別室授業としてほしい。
話し合いの内容 ・教育支援の検討部会を開催。支援内容を検討し、授業担当教員へ要請(別室授業)を行なった。
・担当教員から卒業要件を変更することができないことを伝達。その上でできる支援を行なうことを説明し、当該学生も支援内容については納得していた。
提供した配慮 ・情報系科目は、代替科目の履修を薦める。
・英語科目は、TOEIC試験による単位認定。
解説 本事例は、不得意科目の単位を得意科目の単位により認定してほしいという申し出であったが、卒業要件を変更することができないことを伝え、その上でできる支援について説明し、支援を実施している。また、得意科目への代替は認めていないものの、代替科目の履修を薦めたり、TOEIC試験による単位認定を行なったりするなど、可能と判断された方法により単位認定を行なっている。卒業要件の変更は合理的配慮の範疇を超えており、単位認定が可能な代替手段を検討するなどの配慮が実施されている。

事例2

申し出者 本人(LD:限局性学習症/限局性学習障害)、出身高校教員、保護者
申し出を受けた部署 キャンパスサポート受付
申し出の内容 ・出身高校の教員から発達障害の学生が入学するにあたり、生活面を含めての支援を希望するとの申し出があった。
・特異的識字障害でノートが取れない、文章が書けないといった点と生活面では整理整頓ができない、指示がないと動けないという点について支援を求められた。
話し合いの内容 ・サポートチームとして学部長、学生課長、教務学事課長、学生相談室カウンセラー、医務室看護師がはじめに高校教員から申し送りを受けた。
・高校の教員、本人、母親とサポートチームが面談を行なった。
・はじめに高校時代に受けていた学習面での支援内容と生活面での支援内容を聞き取り、大学生活で引き続き実施できる支援とできない支援について説明をした。その上で、希望する支援内容を聞き取り、学部教授会等において合理的配慮を決定することになった。
・卒業要件を変更して、単位認定をしてほしいとの要望は、その後も続いているが、その都度できないことを伝えて納得してもらっている。
提供した配慮 ・学部では支援者として担任が個別指導にあたることになった。
・支援内容は、授業内容の確認(復習)、レポートの作成、提出物等の声かけ他である。
・生活面では学生寮に入居することになったため、学生寮スタッフが個別指導にあたる。
・半期に一度の面談を継続して実施している。
解説 本事例は、出身高校の教員からの支援の申し送りを受け、大学で実施できる支援を検討し説明している。出身高校との連携は大学で支援を考える際に役に立つ情報が得られるものであり、大変有益である。
また、支援を実施した上で、卒業要件の変更については、できないことを伝え納得してもらっているなど、支援として提供できること、合理的配慮として認められないことを分けて検討・実施している。

事例3

申し出者 本人(ADHD:注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害)、保護者
申し出を受けた部署 保健室(入学時)、学生相談室(3年時)
申し出の内容 【入学時】健康調査に保護者からADHDへの配慮の申し出があった。一度に多くの課題や作業工程を与えず、全体の見通しを示し、メモを渡して段階的にやるべき事を指示してほしいとのこと、対人関係ではトラブルはないため、まずは現状を見守ってほしいとの希望があった。
【3年時】多動傾向は落ち着いているが集中力を持続できず、学習やレポート提出を計画的に行なう事が苦手なため、予定を手帳に記入する事やレポート作成開始の声かけ、本人に合った勉強法についての指導等、修学支援の要請があった。
話し合いの内容 【入学前】副校長と関係教員が保護者と面談し本人の特性や要望を確認した。
【3年時】障害学生支援委員会において支援が必要と判断され、支援チーム結成となり、当該学生の全教科担当教員へ支援依頼文書を配付した。
提供した配慮 ・支援方針、支援計画に基づき、手帳を活用したスケジュール管理
・睡眠記録による安定した生活習慣獲得の支援
・同専攻の上級生をチューターとして、レポート作成等の学習支援を依頼
・カウンセラーによるカウンセリング。
上記申し出内容の他、無気力ややるべき事に取りかかれない自責感等の悩み、抑うつ傾向がみられるようになり学校医、臨床心理士が介入した。
解説 本事例は、経年的な状態の変化に伴って、支援を導入した事例である。当初は申し出ほどの支援は必要ないと判断したとしても、状態像は学年進行に伴って変化することがある。対象となる学生に対して、継続的な相談や周囲が留意して見守るなどの対応を行ないながら、早期に状態の変化に気づくことによって、適切な対応が可能となる。

事例4

申し出者 本人(ASD:自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害)、保護者
申し出を受けた部署 学生相談室(障害学生支援部門)
申し出の内容 ・入学前に両親と本人で来談。教師の指示が入らず、集団行動ができないため、小・中学生のときから通級指導教室を利用した。
・高校では担任の教師が様々な場面で支援をしていた。高校の教員に大学入学後はサポートがなくなるため、相談に行くようにと言われた。
・両親は支援を希望していたが、本人は「自分には必要ない」と拒否的であった。
話し合いの内容 ・まず、高校の担任より高校生活の様子を書面にて回答してもらった。その内容を踏まえ、関係する部門(保健センター、学科教員)と支援の在り方について話し合った。
・学生との話し合いは、学生を混乱させないために、担当の障害学生支援員を通じて行なった。
提供した配慮 ・大学生活がどの程度過ごせるのかわからなかったため、障害学生支援員をしばらく授業に同席させた。
・最初は拒否的であったが、次第に障害学生支援員と本人の間に信頼関係が生まれ、支援を受け入れ、そこで得られた情報から、個別支援計画を作成した。
・当該学生は勉学より、主に人とのかかわりが多くなる実験や演習などに困難があり、それらの時間に担当障害学生支援員を同席させることにした 。
解説 本事例は、大学入学後に高等学校の教員から支援の申し出に行くように言われて、訪れた事例である。本人は、支援ニーズについて自覚がなく、当初は支援に対して否定的であったが、障害学生支援員との間に信頼関係が生まれたことから、支援を受け入れるようになっている。このように、支援ニーズに対して自覚がない学生もいるが、自覚がないことから支援を実施しない、もしくは自覚なしに支援を開始するのではなく、継続的なカウンセリングや本事例のような学生との関わりを通して、自己理解を促すことにより、支援につながることも重要である。

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