第1回(平成16年度)障害学生修学支援セミナーの質疑応答概要

第1回(平成16年度)障害学生修学支援セミナーの質疑応答において、参加者からの質問に対し、講師による大学の実例紹介やアドバイザーとして参加された筑波技術短期大学教員からの回答について概要を掲載します。
なお、詳細は第1回障害学生修学支援セミナー報告書(PDF:221KB) をご覧ください。

 

ノートテイク

Q1 ノートテイク養成講座の講師の選定、その運営方法等について教えてください

Q2 聴覚障害学生が履修するすべての授業にノートテイカーを配置していますか?

Q3 ノートテイカーにかかる費用は大学負担ですか?

Q4 ノートテイカーを派遣したのに、当の聴覚障害学生が授業に来ないなどのトラブルがあります。このようなケースにどのように対応していますか?

 

手話通訳

Q1 手話通訳者の確保について教えてください

Q2 授業に入っている手話通訳者から、自分の担当する学生の成績について問合せがありました。どのように対応したらよいでしょうか?

 

その他

Q1 障害学生のニーズをどのように把握しているのでしょうか?(支援を受ける環境にありながらそのことを知らずにいる障害学生がいないよう配慮しているのかという趣旨の質問)

Q2 日本学生支援機構は、今後どのように取り組んでいくのでしょうか?

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1. ノートテイク

Q1 ノートテイク養成講座の講師の選定、その運営方法等について教えてください。

<回答>
養成講座の講師は地域の福祉センターから派遣してもらっています。
昨年度は、基礎講座を水曜コースと金曜コースに分け実施し、各コースに講師を2名ずつ、計4名で講習を行なっていただきました(1回当たり2時間)。学生が受講しやすい授業のない時間帯を設定し、インターネット等で参加を募集しました。
講座修了生には副学長名の修了証を渡し、ノートテイカーとして授業に参加する際の証明書として使用(当該授業の履修生ではないため)しています。将来的には学外に依頼せずに学内で養成しノートテイクができるようになることを目標にしています。

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Q2 聴覚障害学生が履修するすべての授業にノートテイカーを配置していますか?

<回答>
ノートテイクが配置されている授業は、全体の約7割程度です。
履修登録申請期間を利用し、障害学生にノートテイカーを配置してほしい授業の優先順位を付けてもらいます。学生から「これはノートテイクが必要だ」という科目に対して配置しています。
また、ノートテイカーが配置されていない科目については、授業を録音しテープ起こしをする方法で対応している科目もあります。

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Q3 ノートテイカーにかかる費用は大学負担ですか?

<回答>
外部に依頼しているノートテイカーには、大学が全額費用を負担しています。学生のノートテイカーは原則無償です。学生に対して謝礼を出そうという意見もあるのですが、支援学生の方から、自分達の今のレベルを考えると、勉強のつもりでボランティアとして参加したいという要望があり、現段階ではそのような対応となっています。

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Q4 ノートテイカーを派遣したのに、当の聴覚障害学生が授業に来ないなどのトラブルがあります。このようなケースにどのように対応していますか?

<回答1>
本学では事前に、ノートテイカー、聴覚障害学生、運営委員会のメンバーの間で面談を行ない、取り決めとして、授業開始から20分以上遅刻した場合は、ノートテイカーは帰すことを申し渡ししています(電車の遅延などの場合は別)。また、派遣元の福祉センターとは、契約上、要約筆記者が自宅を出る前に連絡が付くのであれば、キャンセル料がかからないという契約を結んでいます。学生の体調不良や授業が急に休講になることもあるためこのようにしています。

<回答2(アドバイザー)>
ノートテイクだけではなく、手話通訳に対してもよくある質問です。
基本的な考え方としては、約束した授業に来ているノートテイカーや手話通訳者は、そこで待つという姿勢が基本だと思います。ただし、それはあくまで基本で、まず連絡体制をしっかり作っておくことが重要です。当事者である聴覚障害学生、サービスをする方のノートテイカー又は手話通訳者、それから、その二つの間にサポートセンターなりの組織が入るのが理想的です。
その連絡体制を取って、授業を欠席する場合は必ず連絡をするということを事前に約束しておくということが非常に大切なことと言えます。

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2. 手話通訳

Q1 手話通訳者の確保について教えてください。

<回答>
本学の置かれている地域的な環境も大きいと思われますが、近隣の福祉センターの協力を得て、大学レベルの専門的な内容を通訳できるような方を選定してもらい派遣していただいています。手話通訳者は、主にゼミに対して2名配置しています。10分交代で行っています。

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Q2 授業に入っている手話通訳者から、自分の担当する学生の成績について問合せがありました。どのように対応したらよいでしょうか?

<回答(アドバイザー)>
学生の個人情報を大学が提供することはできませんので、どうしても必要であれば学生自身に尋ねるよう伝えるのがよいでしょう。ただ、この質問は、学生にしっかり情報が伝わっているかを手話通訳者が知りたいという趣旨のものと考えます。
こうした事例には、学生に対して、通訳に対する要望がないかどうか、また、やり方についてどのような検討をしたらよいのかなどについてお互いに話し合うように促すことが大切と言えます。また、学生にも通訳者の情報の質に対するそうした意向(心配)を伝えた方がよいと思います。
手話通訳だけでなく、ノートテイクも同様ですが、高等教育レベルの情報保障は、専門用語に対応する手話表現がなかったり、ある程度の専門分野の知識がないと内容を通訳できなかったりして難しい面があります。率直に話し合うことはとても大切なことといえます。

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3. その他

Q1 障害学生のニーズをどのように把握しているのでしょうか?(支援を受ける環境にありながらそのことを知らずにいる障害学生がいないよう配慮しているのかという趣旨の質問)

<回答>
入試の出願段階で、該当者には大学側から提供できるサービスを説明するとともに、具体的な要望があった場合は、学内の関係部署で協議し、対応の可否を学生に伝えます。ヒアリングを通じて、入学前の段階である程度のニーズを把握しています。
入学後については、学生ボランティア検討委員会を担当する職員が各部署に配置されていることを学生に知らせています。不都合や要望があれば担当者に伝えてもらい、対処するような体制を取っています。

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Q2 日本学生支援機構は、今後どのように取り組んでいくのでしょうか?

<回答(本機構)>
大学等における障害学生支援の分野は、これまで個別の大学、個別の教職員の方のご尽力で少しずつ進んできた分野と感じています。そういう意味で、本機構が発足し組織的な施策にしていこうと考えているわけで、特別支援課を中心に様々な取組を検討しているところです。
一方で、障害学生の受け入れのためには、やはり個別の大学の教職員にもご努力いただく必要があることには変わりありません。そのご努力ができるだけ個々の点で終わることのないように、広がりを持つようにしていきたいというのがスタートだと思います。本セミナーの開催もそのスタートラインに立ったもので、今後ぜひ皆様方でネットワークを作っていただきたいと期待しております。
本機構としては、そういった個別大学のご尽力をサポートしていくことが主たる業務と考えています。例えば、マニュアルの作成、又、先進的に取り組む大学の情報が、周辺大学に行き渡るようにしてはどうだろうなどの意見が出ています。そうしたものを体系的にまとめ、しかるべき時期には公表したいと思いますし、機構だけではなく、各方面にも様々に働き掛けていきたいと思います。

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