事例紹介
事例が起きた時期
令和3年度
発生時期:入学後
事例が起きた学校
私立大学、学校規模:10,000人以上
対象学生
学科(専攻):社会科学、年次:1、障害種:聴覚・言語障害(難聴)
支援の申し出
1.支援の申し出の受付
- 支援の申し出:有
- 申し出を受けた部署(者)障害学生支援部署
- 支援の申し出を受け付ける申請書(様式):有
- ニーズ聴き取りのための面談:実施した
2.支援が必要とされた場面
授業・研究指導 事務窓口での対応
申し出への対応
1.配慮内容の決定について
- 配慮の提供に関する学内関係部署の検討・協議:実施した
- 検討協議に参加した部署(者):障害学生支援部署
- 配慮内容の決定過程:建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
- 学内関係部署への配慮依頼文書の配付:実施した
2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ
- 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった
- 当該学生に対して、定期面談を行なっている
- その後の状況に関して、関係部署(者)に聴取、情報共有を行なっている
相談内容
記入なし
申し出内容と配慮の提供
申し出内容1:オンライン授業の講義で、口を大きくゆっくり動かして話してほしい。
提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:その後特に何も言ってきていない
提供した配慮の具体的内容:講義で教員が口元をゆっくり動かした。
事後評価:ニーズを満たせなかったが、学生は理解し、我慢している
事後評価の理由・詳細:口元をゆっくり動かしてもオンラインではわかり難かったとのこと
申し出内容2:オンライン授業では、マスクを外すか、口元の見える透明のマスクやフェイスシールドを使ってほしい。
提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:その後特に何も言ってきていない
提供した配慮の具体的内容:マスクを外すか、口元の見える透明のマスクやフェイスシールドを使った。
事後評価:ニーズを満たせなかったが、学生は理解し、我慢している
事後評価の理由・詳細:口元をゆっくり動かしてもオンラインではわかり難かったとのこと
申し出内容3:板書や資料など目に見える情報を併用していただくとコミュニケーションがスムーズに取れる
提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:その後特に何も言ってきていない
提供した配慮の具体的内容:講義で教員がチャットを使って行なった
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:記入なし
申し出内容4:自分の障害をオープンにして構わないため他の学生に協力してもらいたい
提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:その後特に何も言ってきていない
提供した配慮の具体的内容:講義で友人が授業の手伝いを行なった
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:記入なし
申し出内容5:ウェブ会議システムで複数人が同時に話すと、だれが、何を言っているのか聞き取りに困難を生じるため、一人ずつ話すように指示してほしい
提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:その後特に何も言ってきていない
提供した配慮の具体的内容:教員が講義で学生に対し、複数人で同時に話さぬよう指導した
事後評価:ニーズを満たせなかったが、学生は理解し、我慢している
事後評価の理由・詳細:ウェブ会議システムだとわかりづらいとのこと
配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て
不服、不満、苦情等申し立て:あった
申し立てを受けた部署:学生相談部門
申し立て内容:ウェブ会議システムだとわかりづらい
申し立てへの対応に関わった部署:障害学生支援部署
申し立てへの対応手順:何が不便かの聞き取りをし、対策を本人と一緒に考えた。
申し立てへの対応内容:授業担当教員にアクリル板を隔てた上で、マスクをとり、口元が見えるように対応を依頼した。
対応に関する学生の反応:納得して、問題なく修学している
学生の反応の具体的内容:本人から聞き取れるようになったと報告あり。
その後の経過、課題等
現在も支援している。
課題として、対面授業が始まり、補聴援助システム(話し手が使用する「送信機」と聞き手が使用する「受信機」で構成される機材のこと)を使用するが、無線マイクを使用するとハウリングを起こすため有線マイクが使用できる教室への変更が必要となっている。