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2005年11月16日更新

日本留学のための新たな試験について −渡日前入学許可の実現に向けて−

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平成12年8月  「日本留学のための新たな試験」調査研究協力者会議

目次

はじめに

  1. 留学生の入学選考
    (1)入学選考の現状
    (2)入学選考の課題
    (3)私費外国人留学生統一試験及び日本語能力試験の課題
  2. 「新たな試験」の開発
    (1)学部
    (2)大学院
    (3)渡日前入学許可の推進
  3. 「新たな試験」の基本的な内容
    (1)「新たな試験」の構成
    (2)「新たな試験」と私費外国人留学生統一試験及び日本語能力試験との関係
  4. 「新たな試験」の実施体制と実施方法
    (1)実施体制
    (2)基本的な内容,実施方法
  5. その他
    (1)渡日前予約奨学金制度の創設
    (2)「新たな試験」に関する情報提供等
    (3)「新たな試験」のための支援措置
    (4)大学入学後の日本語補習の充実
    (5)海外での日本留学のための日本語教育の普及
  6. シラバス

はじめに

我が国は,昭和58年以来,「留学生受入れ10万人計画」に基づき,留学生受入れのための関連諸施策を総合的に推進し,留学生受入れの拡充に努めてきており,この十数年間に我が国の大学等に学ぶ留学生数は約5倍に増加した。

しかしながら,世界各国から多くの優れた留学生を我が国に一層引きつけるためには,我が国の社会全体が国際社会に対し,より開かれたものとなることはもとより,留学生に対する大学等の入学選考,教育及び奨学金,宿舎など留学生の学習・生活面に直接係わる課題を早急に改善・充実していくことが必要である。

これらの課題のうち,大学等の入学選考は,我が国に留学するに当たって,留学生が最初に直面するハードルであり,我が国への留学に極めて大きく影響を与えるものである。

我が国への留学希望者に対する入学選考の手続や方法は,欧米諸国に比し,必ずしも分かりやすいものではなく,留学希望者に過度に負担を強いており,このことが我が国への留学を躊躇させる要因の一つであるとの指摘が,従来よりなされているところである。さらに,平成11年3月の「留学生政策懇談会」(文部大臣裁定,平成8年12月27日発足)の提言「知的国際貢献の発展と新たな留学生政策の展開を目指して」においても留学生の入学選考の改善が指摘されたところである。

このような状況を踏まえ,本協力者会議では,優れた留学生を世界各国からこれまで以上に我が国に引きつけるために,留学生に対する入学選考について,その改善方向と選考試験の在り方等について議論を行い,平成11年9月に,中間報告を取りまとめた。このたび,中間報告に対する各方面の意見等を参考にしつつ,「日本留学のための新たな試験」について,その内容,実施方法,実施体制等について,具体的な検討を重ね,「日本留学のための新たな試験について −渡日前入学許可の実現に向けて− 」として取りまとめを行った。

今後,本報告書を踏まえ,「日本留学のための新たな試験」が広く国内外において実施され,留学希望者,大学等によって積極的に活用されることが望まれる。

1. 留学生の入学選考

  1. 入学選考の現状
    近年,多くの大学では,日本人学生とは別に,私費留学生など留学生のための入学選考を実施している。留学生のための入学選考では,私費外国人留学生統一試験,日本語能力試験(1級及び2級)を活用するほか,大学独自の試験(面接,小論文,日本語・英語・数学・理科・社会等の筆記試験)などが実施されている。
    入学選考に課される試験は大学により異なるが,日本語をはじめ2科目以上の試験を課している大学が多く,留学希望者は渡日後,日本語教育施設で1〜2年間,日本語や基礎的な教科・科目の受験勉強を行うのが通例となっている。
    また,大学に入学し得る日本語力を有していても,私費外国人留学生統一試験や大学独自の試験の受験のためにほとんどの場合,渡日する必要があり,渡日前に入学許可が得られることは極めて少ない。
    大学院についても,留学希望者が,書類選考等で渡日前に正規課程への入学許可が得られるケースは極めてまれであり,渡日後,まず,研究生として一定期間指導教員の研究指導を受け,入学選考試験を経て,大学院正規課程に入学するケースが多い。

    (1) 私費外国人留学生統一試験
    私費外国人留学生統一試験は,大学学部に入学を希望する者を主たる対象に,基礎学力を測定するための試験として,昭和45年(1970年)から財団法人日本国際教育協会が実施しており,毎年1回,12月に行われている。現在,国内3都市に加え,平成7年(1995年)から海外2か国(タイ及びマレーシア)においても実施している。
    試験の構成は,我が国の高等学校学習指導要領に準拠し,理系は数学(配点:150点),理科(物理,化学,生物から2科目選択,配点:150点),外国語(英語,配点:100点)の3教科4科目,文系は数学(配点:100点),地理歴史(世界史,配点:150点),外国語(英語,配点:150点)の3教科3科目となっている。
    平成11年(1999年)の国内外の総受験者は,3,573人であった。
    なお,平成10年(1998年)の調査では,国立大学の84%,公立大学の69%,私立大学の20%が入学選考に利用している。
    (2) 日本語能力試験
    日本語能力試験は,日本語学習者の日本語力を測定し,認定することを目的としている。
    同試験は,1級〜4級の級別に行うもので,国内においては財団法人日本国際教育協会が,海外については国際交流基金が昭和59年(1984年)から毎年1回,12月に実施している。
    受験者数は年々増加しており,平成11年(1999年)には,国内9都道府県,海外77都市(35の国・地域)で実施され,国内外の総受験者は,166,575人であった。
    なお,平成10年(1998年)の調査では,入学選考の際の大学(4年制)の1級の利用状況は,国立大学で84%,公立大学で72%,私立大学で45%となっている。
    また,一部の大学では1級のほか2級も利用されている。
  2. 入学選考の課題
    米国・英国等の場合,留学生受入れのための語学試験及び基礎学力を測定するための各種の試験が世界各地において実施されており,これらの試験結果と書類により選考を行い,渡航以前に入学許可が得られる。我が国の大学の場合には,私立大学の一部に現地選考やAO(アドミッションズ・オフィス)入試が導入されているとはいえ,一般的には,事前に1〜2年間の日本語教育等を日本国内で受ける必要があり,渡日以前に入学許可を得るということは極めて困難な状況にある。
    また,大学院については,学位取得を目指す留学生の場合,渡日後半年から1年程度の間,研究生として在籍し,入学選考を経て正規生として入学している。この研究生の期間は,留学生にとっては不安定な地位にとどめられていることや,この間の学習成果も単位として認定されないことなど,様々な問題が指摘されている。
    さらに,研究生としての在籍期間等のため学位取得までの期間が欧米諸国への留学と比較して長くなる傾向にあり,このことが我が国の大学院への留学をためらわせる要因の一つとなっている。
  3. 私費外国人留学生統一試験及び日本語能力試験の課題
    私費外国人留学生統一試験及び日本語能力試験は,これまでも大学等の意向を踏まえ,適宜,実施方法,内容等について工夫・改善が加えられてきたが,なお次のような課題があり,いまだ,留学希望者及び大学にとって必ずしも利用しやすいものとなっていない。
    (1) 私費外国人留学生統一試験
    ア  ほとんどの国立大学において利用されているが,学部レベルの留学生が多く在籍する私立大学の利用状況を見ると,前述のように,20%という非常に低い利用率にとどまっている。また,本試験を利用している大学にあっても,更に大学独自の筆記試験,面接等を課すのが通例である。
    イ  現行の私費外国人留学生統一試験は,前述のように理系は数学,理科,外国語の3教科4科目,文系は数学,地理歴史,外国語の3教科3科目が課されているが,大学によっては,必ずしもこれらすべてを必要としないところもあり,このことも私立大学の利用率が低くなっている要因の一つとも考えられる。
    ウ  試験内容が我が国の高等学校学習指導要領に準拠しているため,外国の中等教育機関で学んだ留学希望者には,特別の学習が必要となるほか,特に「世界史」では,学習内容等が国によって異なるので,受験者の負担が一層重くなっている。
    エ  実施回数が年1回のみで12月に行われているため,学年暦の関係などから大学や留学希望者にとって必ずしも適切な対応となっていないため,得点等化されたテストを年複数回実施し,より良い結果を利用できるようにすべきであるという意見もある。
    オ  現在のところ海外実施は2か国のみであり,海外の留学希望者,入学選考しようとする大学等にとって利用しやすいものとなっていない。
    (2) 日本語能力試験
    ア  現行の日本語能力試験(1級及び2級)は,一般的な日本語の普及を目的とするとともに,留学生の大学入学選考にも活用されている。このため,同試験では,一般的な日本語力の測定と,日本の大学での勉学に対応できる日本語力(以下「アカデミック・ジャパニーズ」という。)の測定が混在して行われている。
    このことから,現行の試験は,一般的な日本語力を測定する試験としても,また,アカデミック・ジャパニーズを測定する試験としても,十分に目的を果たしていないとの指摘がある。
    イ  試験の実施回数は年1回であり,私費外国人留学生統一試験と同様の問題が指摘されている。
    ウ  TOEFLのように,得点等化されたテストの複数回受験により得られる成績の中で,上位の成績を利用することができないという指摘もある。

2. 「新たな試験」の開発

今後いかに優秀な留学生を多数引きつけていくかということが,我が国の知的国際貢献の根幹となるところであるが,留学の入口である入学選考の段階で,欧米諸国への留学に比べ留学希望者にとって上述のような大きな負担がある。
さらに,私費外国人留学生統一試験及び日本語能力試験については,前述のように様々な課題や問題点も指摘されているところであり,今後,留学生としての適性をより的確に評価しうる統一的な「新たな試験」の開発・実施に早急に取り組む必要がある。

また,「新たな試験」は渡日前の入学許可を想定したものとする必要があることから,各大学における自発的かつ積極的な利用が何より不可欠となる。
なお,各大学の入学選考の現状等から,「新たな試験」を利用した入学選考システムを幾つかの大学においてパイロット的な形で始めることも有効と考えられる。

  1. 学部
    (1) 現行の私費外国人留学生統一試験及び日本語能力試験の2種類による試験ではなく,留学希望者を対象とした1種類の試験とする。
    (2) 試験の内容は,大学において教育指導を受けるのに必要とされる日本語の理解力,表現力及び専門分野の基礎的な学力等,日本留学のための適性を総合的に評価することを目的とする。
    (3) 国内のみならず,広く海外において実施することを前提とし,年複数回の実施及び試験の成績結果の複数年利用についても考慮する。
  2. 大学院
    (1) 近年,アジア諸国などでも学部レベルを中心に高等教育機関が徐々に整備されつつあり,我が国への留学の重点も学部から大学院に移りつつある。このような留学希望者のニーズに積極的にこたえていく必要があるが,前述のように大学院正規課程の渡日前入学許可は極めて例が少ないので,各大学院においては,書類選考等による正規課程への渡日前入学許可の実施に積極的に取り組む必要がある。
    (2) 大学院は,その専門分野により求められる能力及び条件が多様であり,また,大学間で研究指導教員を主体とした情報交換等による受入れの連携などもあることから,大学院レベルのために特定した「新たな試験」の開発は行わず,大学院独自の選考に委ねるものとする。
    なお,この場合にあっても日本語力について判断するための試験として,「新たな試験」を有効に活用されることが望まれる。
  3. 渡日前入学許可の推進
    渡日前入学許可の普及には,各大学の積極的な取り組みが前提となるが,具体的には,「新たな試験」を基礎として留学生の中等教育機関における成績,大学入学のための統一試験,TOEFLの成績等の書類選考により,渡日前に入学を許可するシステムを開発していくことが必要となる。同時に,文部省及び関係機関にあっては,書類選考の基礎となる諸外国における関連情報の収集を行うとともに,各大学の取り組みへの支援を行う必要がある。
    なお,海外における「新たな試験」の実施が拡大されるようになれば,その結果の活用により,渡日前の入学許可が一層促進されることが期待される。また,将来的には,米国のAO(アドミッションズ・オフィス)のように,全学的に留学生の入学選考を一元的に行う機能を有する組織体制の整備が望まれる。

3. 「新たな試験」の基本的な内容

  1. 「新たな試験」の構成
    「新たな試験」は日本語力及び基礎学力を評価するものとする。
    日本語力については,アカデミック・ ジャパニーズをシングルスケールで測定する。
    基礎学力については,我が国の大学において教育指導を受けるに当たって必要とされる専門分野の基礎的な学力を測定する。
    試験の内容は,我が国の中等教育の学習指導要領に沿ったものとするが,各国の留学生の異なる学習歴を考慮して,その内容に工夫を加え,精選することとする。
    試験の構成は,理系にあっては数学及び理科(物理・化学・生物),文系にあっては数学及び文系のための総合科目とする。総合科目では,我が国の大学での勉学に必要な文系の基礎的な学力,特に思考力,論理的能力を測るものとする。
    また,大学によっては,留学生の基礎学力を評価するに当たって,必ずしも現行の私費外国人留学生統一試験の教科・科目すべてを必要とせず,特定の教科・科目のみで良いとするところもあり,このような大学のニーズにこたえるため,「新たな試験」においては,特定の教科・科目のみの受験も認める,いわゆる選択制を導入する。
    なお,英語については「新たな試験」では実施しないこととし,必要に応じて各大学等においてTOEFL等の活用を図る。
  2. 「新たな試験」と私費外国人留学生統一試験及び日本語能力試験との関係
    私費外国人留学生統一試験は,「新たな試験」の開始年の前年の実施をもって廃止することとする。
    アカデミック・ジャパニーズの測定については,現行の日本語能力試験(1級〜4級)の利用に代えて「新たな試験」において,実施することとする。

4. 「新たな試験」の実施体制と実施方法

  1. 実施体制
    (1) シラバス及び試験問題の開発
    「新たな試験」のシラバスについては,日本語教育,基礎学力,教育測定等の専門家による研究・開発を行ったが,引き続き,試験問題について,大学等関係機関の協力を得ながら,開発,作成,評価等を進める。
    また,年複数回実施を行うことから,得点の等化を行うとともに,複数年度を通して,素点ではなく,共通の尺度上で成績を表示することによって,受験者の成績評価に公平を期すものとする。
    なお,「新たな試験」のシラバス及び問題例については,「6. シラバス及び問題例」のとおりである。
    (2) 試験の実施
    試験問題の作成・評価及び試験の国内実施については,財団法人日本国際教育協会が文部省,大学及び関係機関並びに各分野の専門家の協力を得て行うこととする。
    また,海外実施については,外務省が国際交流基金及び現地の関係機関等の協力を得て,実施することを検討する。
  2. 基本的な内容,実施方法
    (1) 名称
    「新たな試験」の名称は,「日本留学試験」とする。
    (2) 目的
    外国人留学生として,我が国の大学(学部)等に入学を希望する者について,日本語力及び基礎学力の評価を行う。
    (3) 対象
    外国人留学生として,我が国の大学等に入学を希望する者
    (4) 実施時期及び実施回数
    国内外ともに,平成14年(2002年)から,毎年,6月と11月の2回実施する。
    (5) 実施地
    国内 : 北海道,東北,関東,中部,近畿,中国,九州,沖縄の各都市で実施する。
    海外 : アジア地域を中心に,当面,10都市程度で実施する。
    (6) 試験科目等
    ア 試験科目,試験時間
    文系 : 日本語(120分),総合科目(80分),数学(80分)
    理系 : 日本語(120分),理科(物理・化学・生物から2科目選択,80分),数学(80分)
    イ 各試験科目の目的
    ○ 日本語:日本の大学での勉学に対応できる日本語力(アカデミック・ジャパニーズ)を測定する。
    ○ 基礎学力    
      ・ 数学:日本の大学での勉学に必要な数学(文系・理系)の基礎的な学力を測定する。
      ・ 理科:日本の大学の理系学部での勉学に必要な理科(物理・化学・生物)の基礎的な学力を測定する。
      ・ 総合科目:日本の大学での勉学に必要な文系の基礎的な学力,特に思考力,論理的能力を測定する。
    ウ 各試験科目の配点の比重
    文系において,日本語・総合科目・数学の配点の比重は,4:2:2とする。
    理系において,日本語・理科・数学の配点の比重は,4:2:2とする。
    エ 大学等による試験科目の選択
    大学等が,「新たな試験」を留学生の入学選考に利用する場合,当該大学等は,入学選考に必要とする特定の試験科目を,アの試験科目の中から指定し,その特定の試験科目のみを留学生に受験させることができるものとする。
    * 大学等は,理科3科目のうち2科目を指定する。
    * 数学は,文系学部及び数学を必要とする程度が比較的少ない理系学部用をコース1,数学を高度に必要とする学部用をコース2とし,大学等は,どちらかを指定する。
    (7) 出題言語
    日本語及び英語により出題する(日本語の科目は日本語による出題のみ)。日本語による出題においては,外国人名,専門用語等に英語を付記する。
    なお,試験問題冊子は,日本語,英語とで,それぞれ別の冊子とする。受験者は,出願の際にどちらを選択するか申請するものとする。
    (8) 解答方法
       ・日本語:多肢選択方式(マークシート)及び記述式とする。
       ・基礎学力:多肢選択方式(マークシート)とする。
    (9) 試行試験
    平成13年(2001年)11月,国内外において,日本留学希望者等を対象に,試行試験を実施する。
    (10) 試験問題の公開
    試験問題は,原則として,公開とするが,公開の時期・方法等については,今後,更に検討する。
    また,試行試験の問題は,原則として,公開とする。
    (11) 受験料,出願方法,成績通知
    受験料,出願方法,成績通知については,現行の私費外国人留学生統一試験及び日本語能力試験を参考に,今後,検討を行う。
    (12) その他
    「新たな試験」の内容,実施方法,構成等については,今後の実施状況を踏まえ,必要に応じて見直していくものとする。

5. その他

  1. 渡日前予約奨学金制度の創設
    渡日前入学許可を推進していく上で,大学側からの積極的な参加を促すとともに,より多くの優秀な留学生を確保する観点などから,留学希望者の中で,「新たな試験」の成績,中等教育機関での学力成績及び大学入学のための統一試験の成績等が特に優秀な者について,奨学金を渡日前に予約する制度の創設についても「新たな試験」の開発に併せて,早急に検討を進める必要がある。
  2. 「新たな試験」に関する情報提供等
    「新たな試験」の実施に当たっては,試験の実施方法,構成等「新たな試験」に関する情報提供及び情報収集について,IT(Information Technology)を活用するなど,積極的に行うものとする。この場合,国内においては,文部省,財団法人日本国際教育協会が,また,海外にあっては,外務省,国際交流基金が各々中心となって,関係機関と連携・協力のもとに行う。
    さらに,各大学にあっては,入学選考基準等入学選考に関する事項について,積極的な情報提供を行うため,更なる学内体制の整備・充実を図る必要がある。
  3. 「新たな試験」のための支援措置
    「新たな試験」の実施に当たっては,文部省,外務省等関係機関が連携・協力し,関連する諸事業の効率化を図りつつ,「新たな試験」の実施に向けた試験問題の開発・評価,実施地域の拡大及び年複数回実施等に要することとなる経費,人員等の整備・充実並びにITの活用などを図ることについて検討をしていく必要がある。
  4. 大学入学後の日本語補習の充実
    渡日前入学許可を推進していく上で,大学入学後の日本語力の不足を補うために,日本語補習が不可欠となる。
    そのためには,留学生センター等の学内の組織の有効活用,学外の日本語教育施設との連携,さらには,ランゲージ・センターの設置等,日本語補習を十分に行えるよう一層の学内整備を図り,それに関する施策を早急に検討する必要がある。
    さらに,日本語教育施設との連携を円滑に進めるためには,単位の認定,在留資格などの問題についても今後検討する必要がある。
  5. 海外での日本留学のための日本語教育の普及
    現在,海外における日本語教育については,各国の教育機関や民間の日本語学校等において行われているほか,国際交流基金海外日本語センター等において中・上級を主体とした日本語教育が実施され,多くの学習者が一般的な日本語を学んでいる。
    今後,我が国が留学生を多く受け入れていくためには,海外においても日本留学のためのアカデミック・ジャパニーズに特化した日本語教育の普及を図ることが必要である。