本機構は、現在、約118万人の学生等に奨学金を貸与しています。
全学生等に占める本機構奨学生の割合は、平成21年度実績で次のとおりです。
これまでの奨学生数は、日本育英会当時貸与した奨学生を含め、累計で約936万人にのぼり、教育の機会均等及び人材育成に大きく貢献してきました。
一方、本機構の奨学金は、貸与が終了した後には返還することが原則です。そしてその返還金は、ただちに後輩の奨学金として活用されますので、確実に返還する必要があります。
平成22年度の奨学金貸与事業において、元奨学生からの返還予定額は、第一種奨学金・第二種奨学金合わせて4241億円です。
奨学金の返還状況をみると、平成21年度中に返還すべき額3983億円に対して、797億円が未返還となっており、また、延滞人数は約34万人となっています。
このような状況を踏まえ、本機構では返還の促進に積極的に取り組んでいます。
病気、失業、災害等により返還が困難な場合には、願い出により返還期限の猶予を認めることができることとなっておりますので、返還金回収の対象となるのは猶予案件以外のものです。
返還金の確実な回収のためには、延滞の防止及び延滞の長期化を防ぐことが大切であるため、以下のような方策を実施しております。
未加入者に対しては、自動口座振替制度への加入督促書の送付と外部委託による電話での加入督促を実施しています。
(平成21年度督促電話件数 約7百件)
外部委託による電話督促について、平成15年度までは、振替不能1〜2回目の者を対象としていましたが、平成16年度からは1〜6回目に拡大して実施しています。
(平成21年度督促電話件数 約124万件)
平成22年度は、延滞2カ月目で連帯保証人に、延滞3カ月目で保証人に督促しています。
各学校において開催される「募集説明会」や「返還説明会」で返還の重要性を指導して頂くなど、学校の協力を得て、在学中から返還意識を高めるように努めています。
また、円滑な返還開始を促すため、卒業した年の9月に「日本学生支援機構奨学金の返還開始のお知らせ」を送付します。
しかし、1年以上の延滞者の中で、再々の督促にもかかわらず応答がない場合があるのも現状です。
このため、返還能力があると思われる者のうち、文書及び電話等の督促方法では回収の見込めないものに対して、返還者全体のモラルハザードを防止する意味でも、更なる回収措置を講ずる必要があります。
本年度も引き続き、法的措置による返還促進の一環として、支払督促申立予告を行うこととしております(平成21年度は28,175人)。
法的措置は、延滞者の対応に応じて、支払督促申立等の措置を経て、最終的には強制執行へと段階的に進んでいくことになります。
本機構では、以上のような督促に訴えるまでもなく、奨学金の貸与を終了した人が、奨学金返還の意義及び重要性を認識して、滞りなく奨学金の返還を履行するよう期待しております。