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平成17年度(2005年度)障害学生の修学支援に関する実態調査

平成18年1月18日

 

全国の大学・短大・高専に5,444人の障害学生が在籍、在籍率は全学生数の0.16%

国の行政機関でJASSOが初めて日本の大学等における障害学生数を調査

〜「大学、短期大学、高等専門学校における障害学生の修学支援に関する実態調査」報告〜

 

 独立行政法人日本学生支援機構/JASSO(理事長:北原保雄、以下「JASSO」)は、平成17年5月に全国の大学、短期大学、高等専門学校(以下「大学等」)の計1,115校を対象に、障害学生の修学支援に関する実態についてアンケート調査を実施しました。調査の回収率は90.5%でした。
 本調査は、全国の大学等における障害学生数を国の行政機関で初めて*1明らかにし、障害学生に対する支援体制等を詳しくとらえているのが特徴です。大学等における障害学生の修学支援の実態を全国規模で実施した本格的な調査となっております。

 

 今回確認できた主な障害学生の修学支援の実態は以下の通りです。
大学等における障害学生数*2

  • 大学等における障害学生の在籍数は5,444人で、学校基本調査(文部科学省)における全学生数に対する在籍率は0.16%*3
  • 障害学生が在籍する学校数は592校で回答校全体の59.1%、在籍していないと回答した学校数は409校で回答校全体の40.9%。
  • 障害学生のうち、大学等に支援の申し出があり、それに対して大学等が何らかの支援を行っている(予定を含む)障害学生の数は2,029人で、障害学生総数に占める割合は37.3%。

■大学等における障害学生の修学支援に関する体制等

  • 障害学生の修学支援に関する委員会やセンターなどの専門の組織を設置していると回答した大学等は114校、回答校全体の11.4%。
  • 障害学生の修学支援にかかわるコーディネート業務*4を専門に行っているスタッフを配置していると回答した学校数は33校、回答校全体の3.3%。
  • 授業保障*5を行っていると回答した大学等は206校で、回答校全体の20.6%。障害学生支援にかかわる教員に対する研修などのFD*6活動への展開を図っている大学等は31校で、回答校全体の3.1%。

 上記の通り、障害学生の在籍率は0.16%で、約4割の大学等では障害学生は在籍していません。また、障害学生の修学支援に関する体制では、専門の組織の設置率、専門のスタッフの配置率、授業保障・FD活動の実施率などで3割を下回っております。今後、障害学生の在籍状況等に応じて、大学等での障害学生の修学支援体制の更なる整備が必要といえるでしょう。
  JASSOは、平成16年度より障害学生の修学支援事業をスタートし、本調査をはじめとした大学等における障害学生の修学支援事業に取り組んでいます。平成17年8月には「大学等における障害学生の修学支援の在り方」報告書を公表、本報告書では「必要となる事業」及び「中長期的に必要となる事業」として4つの事業(大学等間ネットワークの構築、障害学生受け入れの促進、支援学生のスキルアップ、大学等における修学支援体制等の構築)を提示しました。JASSOはこれらの事業を通じて、障害学生受け入れの促進、教育の機会均等、高等教育のユニバーサル・アクセスの実現を目指します。

 

*1平成18年1月18日現在、日本学生支援機構調べ。 「国の行政機関」とは、全省庁、独立行政法人のことを指す。
*2 平成17年5月1日現在の在籍数
*3 「学校基本調査(平成17年度速報)」(文部科学省)における数値を用いて算出した参考値。詳細は報告書pg10、12参照。
*4 コーディネート業務:障害学生と支援する学生などとのマッチング、障害学生からの相談対応など
*5授業保障:ノートテイク(要約筆記)、手話通訳、音訳、点訳、など
*6 FD:Faculty Developmentの略

 

【本件に関するお問い合わせ先】

独立行政法人 日本学生支援機構 学生生活部 特別支援課 吉田

○電話:045−924−0362 ○FAX:045−924−0376

○メール:tokubetsushien「@」jasso.go.jp (メールを送る際は、@前後の「」をとってご利用ください。)

 

⇒本調査の報告書は下記からダウンロードできます。

大学等における障害学生の修学支援に関する実態調査報告書(PDF:567KB)


「大学等における障害学生の修学支援に関する実態調査」報告書 ダイジェスト

1.「大学、短期大学、高等専門学校における障害学生の修学支援に関する実態調査」調査概要

対象 大学、短期大学、高等専門学校 全1,115校。
回答校数 1,009校(回収率:90.5%)
調査方法 郵送配布・回収による悉皆調査(一部FAX・電子メールにて回収)
調査期日 平成17年5月1日現在

 

2.調査結果概要

(1) 障害学生の在籍数
[詳細は調査報告書pg12, 13参照]

  • 大学等における障害学生の在籍数は5,444人で、学校基本調査(文部科学省)における全学生数に対する在籍率は0.16%【参考値】。*1
  • 障害別の内訳をみると、「視覚障害」が510人(障害学生総数の9.4%)、聴覚・言語障害が1,158人(同21.3%)、肢体不自由が1,700人(同31.2%)、そのほか病弱・虚弱が1,327人(同24.4%)。

*1 「学校基本調査(平成17年度速報)」(文部科学省)における数値を用いて算出した参考値。詳細は報告書pg10、12参照。

障害学生の在籍数障害別

 

(2) 障害学生が在籍する学校数
[詳細は調査報告書pg14参照]

  • 障害学生が在籍する学校数は592校で、回答校全体の59.1%。障害学生が在籍していないと回答した学校数は409校で、回答校全体の40.9%。
障害学生在籍数階層別の学校数障害学生在籍数階層別の学校数

 

(3)支援の申し出があり、大学等が何らかの支援を行っている障害学生数

[詳細は調査報告書pg16、17参照]

  • 障害学生のうち、大学等に支援の申し出があり、それに対して大学等が何らかの支援を行っている(予定を含む)障害学生の数は2,029人で、障害学生総数に占める割合は37.3%
  • 同割合を障害種別にみると、視覚障害:63.9%、聴覚・言語障害:57.7%、肢体不自由:35.6%、病弱・虚弱:14.6%。

支援の申し出があり、大学等が何らかの支援を行っている障害学生数

 

(4)専門の組織を設置している学校数
[詳細は調査報告書pg19参照]

  • 障害学生の修学支援に関する委員会やセンターなどの専門の組織を設置していると回答した大学等は114校で、回答校全体の11.4%(検討中1校を含む。)
  • 障害学生在籍数の階層別にみると在籍数が多い学校ほど専門の組織を設置している比率(設置率=設置校数÷回答数)が高くなっており、6人以上在籍している学校は設置率が20%を超えている。ただし、21人以上在籍している学校においても設置率は30%に達していない。

専門の組織を設置している学校数グラフ

 

(5)専門のスタッフを配置している学校数
[詳細は調査報告書pg20参照]

  • 障害学生の修学支援にかかわるコーディネイト業務を専門に行っているスタッフを配置していると回答した学校の数は33校(回答校全体の3.3%)で、そのうちの22校(配置校全体の66.7%)に6人以上の障害学生が在籍している。
  • 障害学生在籍数の階層別にみると、在籍数が多い学校ほど専門のスタッフを配置している比率(配置率=配置校数÷回答校数)も概ね高くなっている。ただし、21人以上の学校でも配置率は1割を超える程度である。

専門のスタッフを配置している学校数グラフ

 

(6)進学率【参考値】

大学・短期大学の1〜2年及び高等専門学校の4〜5年に在籍する障害学生数(身体障害)と、該当年齢(18〜19歳)の身体障害者全国推計数から、身体障害者の大まかな大学等進学率を算出すると、おおよそ17%〜20%と推定される。

 

1)大学・短期大学の1〜2年及び高等専門学校の4〜5年に在籍する障害学生数(「その他」を除く):2,219人

2)1)から「病弱・虚弱」を除いた障害学生数:1,547人

3)18歳〜19歳の身体障害者全国推計数(平成13年):11千人

4)3)から「内部障害」を除いた身体障害者数(平成13年):9千人

 

■身体障害学生全体   1) ÷ 3) = 2,219 ÷ 11,000 = 20.2%

■「病弱・虚弱」又は「内部障害」を除く    2) ÷ 4) = 1,547 ÷ 9,000 = 17.2%

 

注)1)2)は本調査結果に基づく数値。3)4)は「平成13年身体障害児・者実態調査」(厚生労働省)の数値を基に算出。

※この他、本調査では授業保障の実施状況や施設・設備の整備状況など、障害学生の修学支援に関する実態を幅広く調査しております。詳細は報告書(PDF:567KB)でご覧いただけます。

 

以上