報道関係者各位
寄附金による「児童養護施設等の生徒への受験料等支援」の実施について
記
1.趣旨・目的
社会的養護のもとで育った高校生等への進学支援については、高等教育の修学支援新制度による授業料等減免・給付型奨学金の実施等により、近年大幅に拡充してきましたが、受験に要する諸費用をアルバイト等によって工面しながら学業に専念することが難しいなど、個別の事情によって進学をあきらめざるを得ない生徒も少なくありません。
厚生労働省が実施する「児童養護施設入所児童等調査」によれば、大学又は短期大学への進学希望は中学3年生から高校3年生にかけて大きく低下しており、結果、社会的養護のもとで育った生徒の大学等(大学、短期大学、高等専門学校、専修学校の専門課程)への進学率は、全国平均に対して大幅に低い状況です(※)。
このような現状をふまえ、社会的養護のもとで育った生徒が大学等への進学をあきらめることのないようにするため、寄附金を活用した新たな事業として、児童養護施設等に在籍する令和6年3月に高等学校等を卒業予定である生徒に対し、受験に要する諸費用の支援(以下「受験料等支援」という。)を実施します。
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※全世帯の大学等への現役進学率:76.2%(文部科学省「令和4年度学校基本調査」を基に算出)
児童養護施設出身の生徒の進学率:33.0%(令和2年5月1日時点厚生労働省調べ)
2.受験料等支援の概要
(1)支援対象者の要件
以下のi)~iii)の要件をすべて満たす者
- i)児童養護施設等(※1)に在籍する令和6年3月末に高等学校(本科)等(※2)を卒業予定である者(同月末において卒業後2年以内の者を含む)
- ii)大学等への進学を希望し、大学等を受験する者
- iii)申請時点において就職の内定を受けていない者
- ※1支援対象とする児童養護施設等は、1)児童養護施設、2)児童自立支援施設、3)児童心理治療施設、4)自立援助ホーム、5)里親、6)ファミリーホームとする。
- ※2文部科学大臣により指定された専修学校の高等課程など、卒業・修了により大学入学資格が得られる施設を含む。
(2)支援人数及び支援額
- 支援人数:2千名程度(年間)
- 支援額:1人当たり20万円(年間)
- (使途は、受験料、交通費、宿泊費等を想定。)
(3)予算額
5億円(年間)
(4)申請方法
上記(1)の要件を満たす者が在籍する社会的養護施設の長又は養育者から、申請書類等を日本学生支援機構へ提出する。
(5)募集期間(予定)
令和5年5月8日(月)~令和6年2月末日(必着)
3.スケジュール(予定)
- 4月 周知・広報:各社会的養護団体への事前通知等
- 5月 募集通知発出:各社会的養護団体へ募集通知を発出
- 6月 審査開始
- 6月下旬 審査終了した申し込み分から、順次、支援金を振込開始
- 本件についてのお問い合わせ先
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- 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)
政策企画部広報課寄附金室 齋藤・細谷 -
- 電話 03-6743-3827
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- 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)