【事例紹介】

事例が起きた時期

平成29年度
発生時期:受験時

事例が起きた学校

国立大学、学校規模:10,000人以上

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出があった
  • 申し出を受けた部署:教務担当部署
  • 支援の申し出に関する申請書(様式)がある

2.支援が必要とされた場面:受験・入学、授業・研究指導

申し出への対応

1.支援の申し出の受付

  • 配慮の提供について、学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 協議に参加した部署(者) :障害学生支援部署、教務担当部署、教育部門
  • 配慮内容の決定過程に当該学生は参加せず、決定後に通知した

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった
  • その後の状況に関して、関係部署(者)に聞き取り、情報共有等を行なっている

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:手話をつけて欲しい

決定した配慮内容:学校が提案した配慮の提供を決定した=文字情報支援を行なう
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズは満たせず、学生は納得していないと思われる
事後評価の理由・詳細:文字情報支援での誤字が多かったこと、表示に数秒のタイムラグがあり、不満が大きい


申し出内容2:また、授業内容の音声のテキスト化を1週間以内にやってほしい

決定した配慮内容:学校が提案した配慮の提供を決定した=1.の代替案の文字情報支援のログの提供
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズは満たせず、学生は納得していないと思われる
事後評価の理由・詳細:ログの修正がないことに対する不満があった

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

  • 不服、不満、苦情等の申し立てがあった

申し立てを受けた部署(者):障害学生支援部署
授業の理解のためには、手話通訳および1週間以内の完璧な授業内容の文字起こしが必要
申し立てへの対応に関わった部署(者):障害学生支援部署、教育部門(学部、担当教員等)

申し立てへの対応手順及び対応内容

授業提供部局、障害学生支援部門、当該学生で、建設的な対話を改めて行ない、手話通訳ではなく、文字情報支援に至ったかの説明を行なった。代替案を含めたプランを示し、本人に選択をしてもらった
申し立てへの対応内容:PCテイクの入力者を増やし、外部の支援団体にログの修正を依頼した

対応に対する学生の反応

  • 不服、不満、苦情が継続している

学生の反応の具体的内容:手話でないことに対する不満が継続。ただし授業理解に関しては改善したことは本人も認めている

学外機関との連携

  • 連携・協議し配慮を調整

連携・協議の具体的内容:学内資源のみでは困難だったため、PCテイクを直接および遠隔でサポートしてもらった

その後の経過、課題等

今回は非正規生だったため、1コマのみの対応であったが、当該学生にかけたコストと同等の水準で支援を行なった場合、学生が卒業するまで支援を行なうのは難しい。
また、限られた予算で調整する中で非正規生に対して多くのコストとマンパワーを費やすことが大学内部で理解を得られるのが困難である。
授業の理解が、受講生の能力の問題かどうかを判断する基準がない。非正規生を受け入れるにあたって、その点が合理的配慮を提供するときの議論になると思う。

【参照】