事例紹介

事例が起きた時期

平成30年度
発生時期:入学後

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:2,000から4,999人

対象学生

学科(専攻):人文科学、年次:大学院、障害種:重複(上下肢機能障害・高次脳機能障害)

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出:有
  • 申し出を受けた部署(者):障害学生支援部署
  • ニーズ聴き取りのための面談:実施した

2.支援が必要とされた場面

授業・研究指導 事務窓口での対応

申し出への対応

1.配慮内容の決定について

  • 配慮の提供に関する学内関係部署の検討・協議:実施した
  • 検討協議に参加した部署(者):障害学生支援部署 学生生活支援担当部署 教育部門 保健管理部門
  • 配慮内容の決定過程:建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
  • 学内関係部署への配慮依頼文書の配付:

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった。
  • 当該学生に対して、定期面談を行なっている。
  • その後の状況に関して、関係部署(者)に聴取、情報共有を行なっている。

相談内容

記載なし

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:授業への介助者の同席

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:授業への介護者の同席は、センターから教員の許可を得、全授業で同席を可能とした。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:定期的に面談をしているため、様子は把握している。修学支援事業に関わる報告で市役所に一緒に行くが、そこでも本人から好意的な発言が複数回あった。

申し出内容2:授業の録音

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:授業の録音については、センターから教員の許可を得、全授業で録音を可能とした。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:定期的に面談をしているため、様子は把握している。修学支援事業に関わる報告で市役所に一緒に行くが、そこでも本人から好意的な発言が複数回あった。

申し出内容3:レポート試験の期間延長

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:レポート試験の期間延長については、必要な助言はセンターが行なうことを前提として、学生本人が必要な授業に関して直接教員に申し出をすることとし、受け入れられた。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:こちらの提案を受け入れた

申し出内容4:必要に応じた、身の回りの身体に関わる措置

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:奨学金を申請する運びとなり、センターから奨学金申請担当部門の許可を得、申請書類については介助者の代筆を認めてもらった。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:センターが協力して、書類チェックなどを行い、無事に不備なく申請書類は受領されたとともに、奨学金も無事に支給された。

申し出内容5:フランス語の得意なノートテイカーの依頼

配慮の不提供を決定した不提供の理由:過重な負担(実現可能性の程度)
不提供の理由・詳細:大学院履修者であることから、フランス語能力は準1級以上であることが条件となったが、この条件を満たすノートテイカーの派遣が難しいため。
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:フランス語能力準一級相当のノートテイカーを確保できなかったので、当該学生と建設的対話を行ない、板書撮影の許可と授業内容の録音許可で代替する了承を得た。
事後評価:ニーズを満たせなかったが、学生は理解し、我慢している
事後評価の理由・詳細:我慢という選択肢に語弊があると感じるが、本大学院生はフランス語検定2級・準2級レベルでは、意味がないことを明確に要望しており、派遣が難しいことは重々理解している。1年経過し、録音と予習復習で単位取得が可能であることも実感できている。

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

不服、不満、苦情等申し立て:なかった

その後の経過、課題等

記載なし

重度訪問介護利用者の大学修学支援事業について

「重度訪問介護利用者の大学修学支援事業」は2018年度に開始された事業で、当該学生も同年4月1日に入学したため、本学、市、国と次のようなやり取りが生じた。
○適用要件
本事業の要件に、障害学生支援に関する専門部署と専門委員会の設置があったが、前者は2017年度設置、後者は2018年度設置と新しく、かつ、それらの組織規程は2018年度から適用されるという事情があったので、組織立ち上げの経緯について、国から市を介して質問された。回答のため、市役所には度々訪問した。市も国に対して、必要事項を照会した。
○支援計画の提出
支援計画の提出を求められた。提供した配慮として記載した内容のほかに、修学上の支援・学生生活面の支援として、以下の対応を提案・実施した。
・図書館に書籍探しを手伝う担当の職員を配置
・支援担当部署にいつでも相談できるよう、専任の窓口担当者を配置
・2017年度では、保健室の看護士が非常勤で常駐していなかったが、看護士を一人増やしてシフトを組んで、看護士が常駐している環境を作る
・当該学生の介助者に待機する場所を提供
○サービスの上限
本制度による国からの補助は500時間までなので、万が一それを超えた場合は、超過分を本学が負担することを決定
○採択
以上の点について、6月に本学職員と当該学生で市役所を訪問し、組織体制と本学の支援計画について報告した。7月に国から本事業に採択されたが、事業初年度であることの特例として、本事業の適用は4月1日の入学時に遡って適用されることになった。
○更新
本事業による補助を引き続き受けるための更新手続きが必要なので、本年度の支援に関する報告と来年度の支援計画について、市に報告する予定である。
○適用の範囲
なお、来年度のこととなるが、授業以外の修士論文の指導を受けるに当たって、本事業の対象になるか市を通して国に確認したところ、適用対象である旨、回答を頂いている。
○情報収集
入学前に、民間支援団体等等を本学に招き、当該事業の制度について解説を受けた。

【参照】