【事例紹介】

事例が起きた時期

平成29年度
発生時期:授業開始後

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:10,000人以上

対象学生

学科(専攻):社会科学、3年次

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • ニーズの聞き取りのための面談を実施した

2.支援が必要とされた場面:授業・研究指導 、キャリア教育、就職活動

申し出への対応

1.支援の申し出の受付

  • 配慮の提供について、学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 協議に参加した部署(者) :障害学生支援部署、学生生活支援担当部署、教務担当部署、教育部門
  • 決定した配慮内容について学内関係部署に配慮依頼書を配付した

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:聴覚過敏のため、授業中にイヤーマフの使用を認めて欲しい

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:本人の申し出とおり使用を許可して以降、不快な場面や集中したい場面ではイヤーマフを使用していると報告を受けた


申し出内容2:授業中の映像による音声について、適切な音量で再生して欲しい(聴覚過敏により、動悸、息苦しさ、めまい、ふるえ、頭痛等の症状を引き起こすことがあるため)

決定した配慮内容:学校が提案した配慮の提供を決定した=一概には決めきれないが、音量調整に対して配慮を希望する場合には、各科目担当教員へ相談すること
配慮内容決定時点での合意形成:できなかった
事後評価:ニーズを満たせなかったが、学生は理解し、我慢している
事後評価の理由・詳細:配慮を受けるためには、学生自らが事あるごとに配慮の交渉を行なわなければならない


申し出内容3:授業内容の情報取得のため、板書の撮影やICレコーダーでの録音を認めて欲しい

決定した配慮内容:配慮の不提供を決定した
不提供の理由:過重な負担(事務・事業規模)
授業の進め方や評価方法等は、各科目担当教員に一任しており、所属学部の教員が、該当学生が履修する科目に関して全ての担当教員と調整することは困難であるとの判断
配慮内容決定時点での合意形成:できなかった
事後評価:ニーズは満たせず、学生は納得していないと思われる
事後評価の理由・詳細:勇気を出して相談したにも関わらず、教員側の姿勢やコメントが消極的に感じたため


申し出内容4:グループワークやディスカッションでは、動悸、息苦しさ、めまい、ふるえ、頭痛等の症状が出ることがあり、授業参加が困難な場合がある。そのため、レポート提出等の代替をいただき、成績評価の方法を考慮して欲しい

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを完全には満たしていないが、学生も概ね満足している
事後評価の理由・詳細:所属学部の教員が、特定の科目において調整をかけてくれたことで、当該科目の単位修得につながったものの、こういった調整の範囲が一時的、限定的であったため


申し出内容5:授業時における、途中離席を認めて欲しい

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:面談時、学生が安堵した表情になったため

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

  • 不服、不満、苦情等の申し立てがあった

申し立てを受けた部署(者):障害学生支援部署
大学(所属学部)では、必要と思われる支援を受けられないため、聴覚過敏や発達障害について相談できるところを紹介して欲しい
申し立てへの対応に関わった部署(者):申し立ては行われず(今後の相談先として、外部支援機関の利用を検討)

対応に対する学生の反応

  • 不登校、休学、退学等

学生の反応の具体的内容:障がい学生支援コーディネーターが外部支援機関へ繋いだものの、精神症状の悪化から、修学が維持できなくなった

学外機関との連携

  • 連絡、問い合わせがあった
  • 学外機関が配慮を提供
  • 連携・協議し配慮を調整

連携・協議の具体的内容:聴覚過敏に対して、イヤーマフの試着をさせてもらえるよう、障がい学生支援コーディネーターが学外機関に依頼。学外機関は、試着の機会を提供するとともに、学生の教授内に近い適切な相談窓口を本人に紹介いただいた。耳栓については、学外機関にノウハウがなかったため、障がい学生支援コーディネーターが本人に対して試供品の提供及び紹介を行なった。

その後の経過、課題等

休学を契機に、母子間の関係調整、適切な治療期機関の紹介を行ない、現在療養中

【参照】