平成29年4月から新たな所得連動返還型奨学金制度が始まりました。
その概要は次のとおりです。

  • 平成24年度に創設した「所得連動返還型無利子奨学金」は、奨学金申込時の家計支持者の所得に応じて返還期限猶予制度についての特例を認めるものであることから、今回導入した所得連動返還方式との誤用を避けるため、平成29年度採用者以降は「猶予年限特例」とよびます。

1.制度の特徴

所得連動返還型奨学金制度は、奨学生(返還者)の所得に応じて返還月額が決まる仕組みにより、無理なく返還ができるよう設けられた制度です。この制度を実現するために導入された返還方式(奨学金の返し方)を「所得連動返還方式」とよびます(これに対して、これまでの借りた奨学金の総額によって返還月額が決まる返還方式は「定額返還方式」とよびます。)。

所得連動返還方式では、所得に応じた返還月額となるため、所得が少ない場合は、返還月額も少なくなります。一方、所得が多い場合は、返還月額が多くなります。所得が一定程度となるまでの間は、定額返還方式よりも返還月額が少なくなりますが、所得が一定程度を超えると定額返還方式よりも返還月額が多くなります。

返還が必要な総額は決まっているため、返還月額が変わることで、返還期間も変わります。少ない月額で返還していくと返還期間は長くなり、多い月額で返還していくと返還期間は短くなります。

なお、返還月額やそれに伴う返還期間は変わりますが返還総額は所得連動返還方式を選択しても定額返還方式を選択しても変わりません。

2.適用対象

(1)対象者
平成29年度以降の第一種奨学金採用者

(2)保証制度
機関保証制度を選択していること

(3)その他の要件
1.申込時に返還方式を選択します。予約採用候補者は進学届提出時に選択します。
2.マイナンバーの提出が必要です。

3.返還方法等

(1)返還月額
1.返還月額の算定
課税総所得金額(以下、「所得」という。)に9%を乗じて12で除した額(1円未満の場合の端数は切り捨て)となり、その額が2,000円以下となる場合は2,000円となります。

  • 返還初年度(返還開始から9月までの期間)は定額返還方式による割賦額の半額 (1円未満は切り捨て)となります。それでも返還困難である場合は、申請により2,000円とすることができます。
  • 奨学生本人、及び奨学生が被扶養者である場合は扶養者に係るマイナンバー(マイナンバーにより所得が把握できないときは、課税証明書)並びにその他の機構が定める書類の提出がない場合は、定額返還方式による返還月額とします。

2.返還月額の見直し
返還月額は、所得に基づき毎年度見直し(再計算)を行います。見直し後の返還月額による返還は、10月から翌年9月までの1年間となります。最初の見直しは、返還初年度(返還開始から最初の9月までの期間)の次の10月に行います。以降、毎年10月に見直します。
3.最終返還月額
返還残額を前記1により算出した返還月額で除したときに端数が生じる場合には、最終の返還月額に加えるものとします。ただし、端数の金額が100円以上であるときは、返還回数を一回増やし、端数の金額を最終の返還月額とします。

(2)その他
1.返還方式の変更
所得連動返還方式を選択した方は、貸与中に限り定額返還方式に変更できます。
定額返還方式を選択した方は、貸与終了後でも所得連動返還方式への変更ができます。
貸与終了後は、所得連動返還方式から定額返還方式への変更はできません。
2.救済制度等の適用の可否
所得連動返還方式を選択している場合、減額返還制度及び返還期間(回数)変更制度は利用できません。その他の取扱いは定額返還方式と同じです。
例えば、返還期限猶予制度は利用できます。
3.割賦の方法は月賦返還のみです。月賦・半年賦の併用返還は選択できません。
4.平成30年度以降、本機構が奨学生から提出されたマイナンバーを利用して所得の情報を取得する予定ですが、マイナンバーにより所得を把握することができなかった等の場合には、奨学生本人に対して課税証明書等の提出を求める場合があります。
5.奨学生本人が返還中に被扶養者となった場合は、奨学生本人と扶養者の総所得金額の合計額により、毎月の返還額を算出します。その場合、扶養者のマイナンバーを提出していただきます。
6.海外居住等により返還者の所得が把握できない場合等には、定額返還方式により算出した返還月額により返還することになります。

4.各種手続き

(1)マイナンバーの提出
1.平成29年度及び平成30年度採用者(予約採用で採用された方)
奨学生採用後に提出する返還誓約書において、マイナンバーの利用に関する同意について署名・押印(奨学生が未成年の場合は親権者についても必要です)を行い、返還誓約書と併せて配付した「マイナンバー提出書」と「番号確認書類及び身元確認書類(個人番号カード等のコピー)」を同封して、奨学生本人が、本機構が指定する宛先に簡易書留により提出します。なお、簡易書留に係る郵便料金は奨学生本人の負担となります。

  • 返還誓約書は学校へ提出しますが、「マイナンバー提出書」と「個人番号カード等のコピー」は、奨学生本人が、本機構が指定する宛先に直接提出します。なお簡易書留に係る郵便料金は奨学生本人の負担となります。(提出先は学校ではありません。)

(2)返還方式の変更
1.貸与中
(ア)所得連動返還方式から定額返還方式への変更
「第一種奨学金返還方式変更届」を、学校へ提出します。
(イ)定額返還方式から所得連動返還方式への変更
A.人的保証を選択している方
「第一種奨学金 返還方式変更届」を学校へ提出します。また、その際、人的保証から機関保証への変更手続きも必要となります。機関保証への変更の際は、保証料を一括で納入することが必要となります。
B.機関保証を選択している方
「第一種奨学金 返還方式変更届」を学校へ提出します。

  • 貸与中は、所得連動返還方式から定額返還方式への変更、定額返還方式から所得連動返還方式への変更ともに可能ですが、一度所得連動返還方式となったものは保証制度について機関保証から人的保証への変更はできず、返還方法も月賦返還のままとなります。

2.貸与終了後
「第一種奨学金返還方式変更届」と併せて、署名・押印(未成年の場合は親権者も)をした「マイナンバー提出書」と「個人番号カード等のコピー」を同封して、本機構が指定する宛先に簡易書留により送付します。(簡易書留に係る郵便料金は奨学生本人の負担となります。)
なお、課税証明書等の提出を求められた場合には本機構に提出しなければなりません。

  • 貸与終了後は、所得連動返還方式から定額返還方式への変更は出来ません。定額返還方式から所得連動返還方式への変更のみ可能です。

詳しくは、以下のページをご覧下さい。


(イメージ図)

  • 返還者が被扶養者となった場合、返還者と扶養者の課税総所得金額の合計額に基づき返還月額を算出し、定額返還方式の返還月額以下の場合はその金額で返還となり、超える場合は定額返還方式の返還月額で返還となります。

図における定額返還方式の返還月額と所得連動返還方式のグラフが交差する月額が上限となります。

所得連動返還方式での返還イメージ


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