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平成30年度 障害学生支援専門テーマ別セミナー【地域連携】開催報告

概要

  • テーマ 地域連携と合理的配慮
  • 目的 本セミナーでは、平成29年3月に文部科学省がとりまとめた「障害のある学生の修学支援に関する検討会報告(第二次まとめ)」でも課題とされている「大学間連携を含む関係機関との連携」に焦点を当て、修学支援体制の充実・強化を図ります。
  • 内容 障害者差別解消法の施行により、高等教育においても、障害のある多様な学生に対する合理的配慮の提供が求められています。しかしながら、各教育機関が提供可能な合理的配慮の内容は、その基礎的環境や保有する支援リソースにも依存します。
    質的・量的ともに増大の一途を辿る合理的配慮の需要に対して、各教育機関が過重な負担なく安定して合理的な配慮を提供していくためには、支援リソースやノウハウを大学間や地域で共有する取組が必要になります。
    本セミナーでは、午前中の講演で「合理的配慮の課題と地域連携の可能性」について論点整理を行います。
    午後は、修学支援について次の2つの分科会に分かれ、各分科会での話題提供の後、参加者の皆さまで情報交換・意見交換を行いつつ、地域連携の可能性について議論を深めていきます。
    (1)入学・復学・進学・就職といった繋ぎの支援が必要な「移行期の支援と地域連携」
    (2)支援リソースの安定供給が求められる「オンキャンパス支援と地域連携」
  • 主催:独立行政法人日本学生支援機構、国立大学法人広島大学
  • 協力:国立大学法人京都大学、教育のユニバーサルデザイン化推進ネットワーク(UE-Net)
  • 参加対象:障害学⽣⽀援に携わる全国の⾼等教育機関(⼤学・短期⼤学・⾼等専⾨学校)の教職員の教職員および障害学生支援・アクセシビリティに携わる専門機関・企業の職員等
  • 会場:広島大学東千田未来創生センター4階(広島県広島市東千田町1-1-89)
  • 開催日時:平成30年11月9日(金曜日)10時30分から16時00分まで(10時00分受付開始)
  • 参加費:無料

プログラム

10時00分:受付開始
10時30分:主催者挨拶(10分) 日本学生支援機構、広島大学
10時40分:基調講演1(40分)「大学教育における合理的配慮の課題と地域連携(UE-Net)の取組)」   
講師:山本幹雄(広島大学アクセシビリティセンター・准教授)
11時20分:基調講演2(40分)「合理的配慮と地域ネットワークの構築」    
講師:舩越高樹(京都大学学生総合支援センター障害学生支援ルーム・特定准教授)
12時00分:質疑応答(10分)

12時10分:休憩・昼食(80分)

13時30分:分科会(90分)
分科会1:「移行期における合理的配慮の質的課題と地域連携」
話題提供(各20分)
1.「教・医・福・労・行の連携支援を目指して~岐阜県の事例を中心に~」
講師:舩越高樹(京都大学学生総合支援センター障害学生支援ルーム・特定准教授)
2.「鳥取大学における移行期支援体制-大学内資源の利用から地域連携へ-」
講師:井上菜穂(鳥取大学教育支援・国際交流推進機構学生支援センター・准教授)
3.「移行支援の事例~個と企業の困り感を地域で解決する~」
講師:奥谷祐樹(unselfish代表・就労コーディネーター)
ディスカッション(30分)
ファシリテーター:山本幹雄(広島大学アクセシビリティセンター・准教授)

分科会2:「オンキャンパス支援における量的課題と地域連携」
話題提供(各20分)
1.「一支援方策としての地域連携-地方大学の立場から-」
講師:瀬戸泰(岩手県立大学学生支援室・特別支援コーディネーター)
2.「九州地方・九州大学での取り組み」
講師:横田晋務(九州大学キャンパスライフ・健康支援センター・准教授)
3.「オンキャンパス支援と産学官連携」
講師:矢嶋敬紘(茨城大学全学教育機構学生支援部門・講師)
ディスカッション(30分)
ファシリテーター:小川勤(山口大学大学教育機構大学教育センター副センター長・学生特別支援室長・教授)

15時00分:休憩(10分)
15時10分:各分科会でディスカッション(50分)
16時00分:閉会

開催報告

日本学生支援機構では「大学間連携を含む関係機関との連携」に焦点を当てた「障害学生支援専門テーマ別セミナー【地域連携】」を11月9日に広島大学東千田未来創生センター(広島市)にて開催しました。はじめに広島大学アクセシビリティセンターの服巻豊センター長より開会の辞を述べ、続いて日本学生支援機構学生生活部の頼本維樹部長と広島大学の宮谷真人理事・副学長より主催者を代表して挨拶がありました。
午前中は「大学教育における合理的配慮の課題と地域連携(UE-Netの取組)」、「合理的配慮と地域ネットワークの構築」の2つのテーマについて、それぞれ広島大学アクセシビリティセンターの山本幹雄准教授、京都大学学生総合支援センター障害学生支援ルームの舩越高樹特定准教授が講演しました。
山本准教授の講演では学内での対応が期待できる主な合理的配慮の具体例を整理し、障害学生の推移、合理的配慮として新たに考える必要のある支援申請内容の需要や変化を確認しながら、大学の規模や支援リソースも含めて現状を伝えました。その後、この現状を基に、広島大学の現状を例にして課題点を述べ、学内での対応が難しい内容のまとめと、その課題点を改善する地域における支援ネットワークとネットワークによる支援リソースを活用して各関係機関の需要と供給を結び付け、最適化していく取組について解説しました。
舩越特定准教授からは、まず自身が体験した発達障害児のための学校設立の苦労について伝えた後、今取り組んでいる「社会で活躍する障害学生支援プラットフォーム事業」について解説し、初等・中等教育では障害のある児童・生徒などに対して多様な学びのあり方を選択できるようになってきている現状と、今後予想される支援ニーズが増大、大学等における障害学生支援の取り組みの必要性を呼びかけました。講演の最後には、現在利用可能なネットワーク組織や情報提供、障害学生支援への協力が可能な組織の紹介がありました。
午後からは「移行期の支援における質的課題と地域連携」「オンキャンパス支援における量的課題と地域連携」の2つのテーマで分科会を行ないました。
「移行期の支援における質的課題と地域連携」の分科会では山口大学の小川勤教授と広島大学の坂本晶子助教の進行で、午前中に講演した舩越特定准教授、鳥取大学の井上菜穂准教授、unselfishの奥谷祐樹代表からの話題提供の後、参加者からの意見や質問として発達障害の就労についての不安点、支援の着目点や広域からの進学となる大学等が抱える県外の高校や外国の学校等との繋がりについて議論しました。
「オンキャンパス支援における量的課題と地域連携」の分科会では広島大学の山本幹雄准教授と新本万里子上級コーディネーターの進行で、岩手県立大学の瀬戸泰特別支援コーディネーター、九州大学の横田晋務准教授、茨城大学の矢嶋敬紘講師の3名からの話題提供の後、地域連携における地方ごとの特徴としてどのような点があると感じているか、診断書など障害の裏付けや支援をする場合の判断基準等について意見交換する内容になりました。
参加者数は大学等の教職員、地域での連携組織である専門機関や企業関係者を含めて90名。
セミナー全体の満足度は97.2%で、「十分満足した」が42.3%、「概ね満足した」が54.9%でした。「(学内での)縦と横のつながりは勿論のこと、(地域の)ネットワークにより互いに負担を持ち、支え合うことが必要だとわかった」「合理的配慮の具体的内容が確認でき、これまで無理になっていた内容に関しても検討できる」「事業所の視点での話や大学の例も取り上げられ、分かりやすかった」などの感想が寄せられました。

配付資料

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【分科会1】「移行期における合理的配慮の質的課題と地域連携」

【分科会2】「オンキャンパス支援における量的課題と地域連携」

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