事例No.446(弱視)問題用紙の拡大、時間延長、解答用紙の変更等

【事例紹介】

事例が起きた時期

平成28年度
発生時期:入学後

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:10,000人以上

対象学生

学科(専攻):社会科学、1年次、視覚障害(弱視)

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出があった
  • 申し出を受けた部署(者):障害学生支援部署

2.支援が必要とされた場面:受験・入学

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:試験時において、通常の印刷文字(明朝体、10.5ポイント程度)では、拡大鏡を使用せず読むことに大きな困難がある。拡大鏡を使用の上、14ポイントでゴシック体太字であれば、読むことが可能である。

決定した配慮内容:試験問題は14ポイントのゴシック体太字また行間を広めに空けて作成した。さらに、拡大鏡の使用を許可した。

配慮内容の決定について

  • 配慮の提供について学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 配慮内容の決定は建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
  • 決定した配慮内容について学内関係部署に配慮依頼書を配付した

協議に参加した部署(者):障害学生支援部署、教務担当部署、教育部門(学部・学科、担当教員等)

配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 配慮を提供した学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった
  • 配慮を提供した学生に対して、定期面談を行なっている
  • 関係部署(者)に対してその後の状況に関して情報共有、聞き取り等を行なっている

申し出内容2:拡大鏡を使用して文字を読む際、一度に認識できる範囲が限定的であり、問題文全体を読むために時間がかかる。行間が狭いと、読みづらい。

決定した配慮内容:試験時間を1.3倍に延長した

配慮内容の決定について

  • 配慮の提供について学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 配慮内容の決定は建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
  • 決定した配慮内容について学内関係部署に配慮依頼書を配付した

協議に参加した部署(者):障害学生支援部署、教務担当部署、教育部門(学部・学科、担当教員等)

配慮決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 配慮を提供した学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった
  • 配慮を提供した学生に対して、定期面談を行なっている
  • 関係部署(者)に対してその後の状況に関して情報共有、聞き取り等を行なっている

申し出内容3:論述形式で解答する出題の場合、解答用紙の罫線の幅が狭いと記入しづらい。罫線の色が薄いと見えない。また、解答の記入や解答内容の確認に時間がかかる。

決定した配慮内容:申し出の通り、解答用紙を変更した

配慮内容の決定について

  • 配慮の提供について学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 配慮内容の決定は建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
  • 決定した配慮内容について学内関係部署に配慮依頼書を配付した

協議に参加した部署(者):障害学生支援部署、教務担当部署、教育部門(学部・学科、担当教員等)

配慮決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 配慮を提供した学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった
  • 配慮を提供した学生に対して、定期面談を行なっている
  • 関係部署(者)に対してその後の状況に関して情報共有、聞き取り等を行なっている

申し出内容4:マークシートによる解答は難しいため、直接問題用紙に解答したい

決定した配慮内容: マークシート形式の試験の場合には、問題用紙に直接丸をつける解答方法に変更した

配慮内容の決定について

  • 配慮の提供について学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 配慮内容の決定は建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
  • 決定した配慮内容について学内関係部署に配慮依頼書を配付した

協議に参加した部署(者):障害学生支援部署、教務担当部署、教育部門(学部・学科、担当教員等)

配慮決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 配慮を提供した学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった
  • 配慮を提供した学生に対して、定期面談を行なっている
  • 関係部署(者)に対してその後の状況に関して情報共有、聞き取り等を行なっている

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

申し立てはなかった

その後の経過、課題等

学生の能力が最大限に発揮できるよう、定期試験対策について学生との建設的対話を重ねてきた結果、学生の希望に沿うかたちで合意形成できた。

【参照】