令和4年度 学生生活にかかる喫緊の課題に関するセミナー(オンライン開催)

本セミナーは、学生を取り巻く諸問題や大学、短期大学および高等専門学校における学生支援に関する喫緊の課題をテーマとして、具体的な問題事例や課題解決に向けた好事例の紹介等を行うことにより、学生支援の充実を図ることを目的として平成22年度より実施しています。
本年度は「発達障害のある学生の支援:それぞれの未来に開かれた学生生活のためにできること」をテーマとして、開催します。

セミナーの概要

主催・後援

  • 主催:日本学生支援機構
  • 後援:文部科学省、一般社団法人日本学生相談学会、全国大学メンタルヘルス学会

日時

令和4年12月8日(木曜日)13時30分から16時45分まで
(オンライン開催)

参加対象者

  • 大学、短期大学及び高等専門学校の副学長相当職や部課長相当職などの幹部職員
  • 大学、短期大学及び高等専門学校で学生支援に携わる教職員

定員

950名程度

プログラム・チラシ・実施要項

時間 プログラム・講師等
13時30分 開会挨拶 吉田 真(独立行政法人日本学生支援機構 理事)
13時35分~13時50分 挨拶・行政説明 小栗 孝明 氏(文部科学省高等教育局学生支援課 課長補佐)
13時50分~14時05分 「大学・短期大学及び高等専門学校における障害のある学生の修学支援に関する実態調査(令和3年度)」結果の概要
竹林 敏之(独立行政法人日本学生支援機構 学生生活部副部長)
14時05分~15時05分 基調講演「発達障害のある学生の支援-ライフスキルとソフトスキルの視点から-
【講師】
木谷 秀勝 氏(山口大学 教育学部附属教育実践総合センター 教授・センター長/学生特別支援室 顧問)
<休憩10分>
15時15分~16時45分 パネルディスカッション「学生の困りごと・困り感にどう気づき、どのように学生生活を応援するか
【モデレーター】
舩越 高樹 氏(国立高等専門学校機構本部事務局 特命准教授・学生参事補・障害学生支援スーパーバイザー/京都大学「高等教育アクセシビリティプラットフォーム(HEAP)」アドバイザリーボード/日本学生支援機構客員研究員)
【パネリスト】(取組紹介):
・木谷 岐子 氏(北海道文教大学 人間科学部こども発達学科教授)
・古川 菜穂子 氏(福岡工業大学 学生部学生課 学生相談室カウンセラー)
・徳本 孝之 氏(株式会社Notoカレッジ執行役員/NotoカレッジキャリアセンターNEXTセンター長)
16時45分 閉会挨拶 井上 示恩(独立行政法人日本学生支援機構 学生生活部長)

令和4年度 学生生活にかかる喫緊の課題に関するセミナーチラシ(おもて)

令和4年度 学生生活にかかる喫緊の課題に関するセミナーチラシ(うら)

参加者数・参加者アンケート

当日参加者数:755人
終了後のアンケートでは、「学生支援について、自分だけが悩んでいるのではないということがわかった。周囲に協力を求めていくことも大切だと思った。」「発達障害や精神障害のある学生に対する配慮に関しては手探りの状況が続いているので、大学の中で教員や職員のできることのヒントが得られた。」といった意見が寄せられ、セミナー全体の満足度は94.8%でした。

パネルディスカッション「学生の困りごと・困り感にどう気づき、どのように学生生活を応援するか」 各パネル報告の概要

報告1 「障害学生支援の専門部署を持たない一私立大学での発達障害学生支援の取組」

福岡工業大学学生部学生課 学生相談室 カウンセラー 古川 菜穂子 氏
福岡工業大学には、障害学生支援の専門部署はなく、関係部署の教職員が連携して支援を行っている。
本学では、修学支援制度を利用する学生の内、発達障害のある学生が占める割合が40%強とJASSOの全国実態調査(令和3年度)の結果21.3%と比較して高い。
授業面での配慮については、支援体制も整備され教職員の理解も進んできたが、個々の特性は様々で、そこから生じる大学生活上の困難や必要な支援については個別性が高いため、今回のテーマである「それぞれの未来に開かれた学生生活のため、彼らが必要な力を身につける」ためには、まだ課題も多いと感じている。
障害学生支援の専門部署を持たない地方の私立大学で、どのように発達障害のある学生の支援を工夫して行っているのか。今回は、学生相談室の立場から、主に授業以外の大学生活における様々な取組についてお話ししたい。

報告2 「支え合いながら、支える~こども発達学科の学生支援~」

北海道文教大学人間科学部こども発達学科教授 木谷 岐子 氏
私の専門は臨床心理学で、これまで福祉や医療、教育、司法の領域で、心理職として支援に携わってきました。最初に福祉の領域で勤務できたことが、私の「支え合いながら、支える」という支援観に大きく影響していると感じます。
現在勤務しております北海道文教大学は、北海道の恵庭市にある学生数約1,800人の私立大学です。私は、保育士や幼稚園、小学校、特別支援学校の教諭になるための学修をする、こども発達学科に在籍しています。
パネルディスカッションでは、2人の学生との関わりを通して、学科の支援体制が整ってきた経緯、実際の支援の様子をお話させて頂きます。テーマを「支え合いながら、支える」と致しましたのは、教員同士の支え合い、事務職員と教員の支え合い、そして、学生と教員の支え合いが、学生支援の力の源になっていることをお伝えしたいと考えたからです。私たちの取り組みや、ご参加の皆様の教育機関での取り組みを交流させて頂き、学生支援の新たなアイディアや気づきを頂けましたら幸いです。

報告3 「外部の社会資源と連携していくNotoカレッジの発達障害学生の就労支援」

株式会社Notoカレッジ執行役員 NotoカレッジキャリアセンターNEXTセンター長 徳本 孝之 氏
発達障害のある学生の未来の就労に向けてできることとして外部機関との連携があります。Notoカレッジが展開する障害福祉サービス(大学生専門の就労移行支援事業所)やグレーゾーンの学生等が入学後早い段階からコミュニケーションのやり取りの体験できるNotoカフェ、基礎から安心して学べる就職活動講座、お仕事体験のご紹介。また発達障害のある学生を社会資源にどのように繋げていくか、大学との連携から学内だけでなく学外関係機関と一緒に学生を育てていく事例をお伝えします。最初にどのような点から取り組めば良いのか、発達障害のある学生が外部の支援機関と連携していく際にどのような点がポイントなのか、また連携することによるメリットなど一緒にサポートしていく必要性やヒントをお伝えします。

オンデマンド配信(見逃し配信)について

オンデマンド配信は2023年3月31日をもって終了いたしました。
ご視聴いただきありがとうございました。

お問い合わせ
独立行政法人日本学生支援機構 学生生活部 学生支援企画課 総務企画係
  • 電話 03-5520-6166
  • E-mail gakuseishien【@】jasso.go.jp
  • メールを送る際は@の前後の【】を取ってご利用ください。