はじめに

障害のある学生に対する支援については、昨年2月に障害者の権利に関する条約が我が国について発効し、平成28年4月には障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の合理的配慮規定等が施行される予定であるなど、大きな変化の時期を迎えています。
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、高等教育機関における障害学生支援の体制整備等を支援するため、理解啓発のためのセミナーや、教職員のための研修事業、ワークショップ、実態調査やその結果の分析等に取り組んでおります。
本ガイドは、大学等が障害学生支援の体制を整えていく際の参考にするために障害種別にまとめた資料として平成21年度に刊行し、平成23年度に改訂したもので、今年度再改訂いたしました。
今回の改訂では、「教職員のための障害学生修学支援ガイド見直しに係る協力者会議」と障害種別「ワーキンググループ」の協力者の皆様に専門的な観点からご検討をいただき、全ての障害種において最新の情報に更新するとともに、近年増加が顕著な「精神障害」について新たに章立てを行ないました。さらに、障害学生支援に具体的にどのように取り組めば良いか参考としていただけるよう、今年度新たに収集させていただきました障害種別の支援・配慮事例を掲載するなどの見直しを行ないました。
本ガイドが、全国の大学、短期大学、高等専門学校及び専修学校専門課程でこれまで以上に活用され、障害のある学生への支援が更に充実していくことを願いますとともに、発行にあたってご協力いただきました関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

平成27年3月
独立行政法人日本学生支援機構
理事長 遠藤 勝裕