給付奨学金と併せて利用する第一種奨学金(併給調整)

給付奨学⾦と併せて貸与を受ける第⼀種奨学⾦の貸与⽉額は給付奨学金の支援区分等に応じて併給調整されます。
多くの場合は減額となり、0円となる場合もあります。

1.第一種奨学金の月額が調整される例

給付奨学金の支給中に限らず以下【1】~【3】に該当する場合は、給付奨学金の支給が停止(<注>を除く)となっていても、第一種奨学金の貸与月額が調整されます。

<注>ただし以下の停止事由のみに該当している期間は、第一種奨学金の貸与月額は調整されません。

  • 【2】給付奨学生に採用されているが、支給されていない場合<A>または支給月額が0円<B>
  • 教育訓練支援給付金【雇用保険法】
  • 訓練延長給付、技能習得手当(受講手当、通所手当)、寄宿手当【雇用保険法】
  • 職業訓練受講給付金【職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律】
  • 高等職業訓練促進給付金(ひとり親家庭の親を対象とする給付金)【母子及び父子並びに寡婦福祉法】
  • 職業転換給付金<訓練手当>【労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律】
第一種奨学金の月額が調整される例(1)~(8)
給付奨学金 第一種奨学金
(1)
支援対象外・第4区分(対象外)
支給なし 併給調整なし
(2)
成績による停止<適格認定(学業等)>
支給なし 併給調整なし
(3) 留学奨学金継続願を申請し、第⼀種奨学⾦を貸与中(学籍上休学) 支給なし 併給調整なし
(4) 本人の都合で停止 支給なし 併給調整あり
(5) 海外留学支援制度(協定派遣)受給による停止 支給なし 併給調整あり
(6) 在籍報告を未提出 支給なし 併給調整あり
(7) 国費による給付金(5つ)のうち、いずれかを本人が受給している 0円 併給調整あり
(8) 第4区分(理工農) 0円 併給調整あり

2.併給調整後の第一種奨学金の貸与月額

併給調整後の貸与月額は、原則、奨学生の希望月額と「同額」又は「直近下位の月額(最も近くて低い金額)」が適用されます。

奨学生が希望している貸与月額と「同額」又は「直近下位の月額」が自動的に適用

【例】私立大学・自宅通学(昼間部)
併給調整前 併給調整後
当初の希望月額 第4区分(理工農系) 第4区分(多子世帯) 第3区分
第1区分・第1区分(多子世帯)
第2区分・第2区分(多子世帯)
第3区分(多子世帯)
64,000円
34,500円
(44,500円)※2
0円
(0円)※2
21,700円
(30,300円)※2
0円
(0円)※2
54,000円
50,000円
40,000円
30,000円 20,000円
(30,000円)※2
21,700円
(20,000円)※2
20,000円 20,000円
21,700円※1
(20,000円)※2
  • ※1併給調整前より貸与月額が増額となる場合は「貸与奨学金増額同意書」の提出が必要になります。
  • ※2()内の金額は親と同居している生活保護世帯の人、児童養護施設等から通学する人の金額です。

3.併給調整による第一種奨学金の振込み(給付奨学金の採用時や自宅外月額承認時)

給付奨学金採用時や自宅外月額承認時

給付奨学生に後から採用されたり、自宅外月額が後から承認された第一種奨学金は遡って併給調整となります。
初回の振込の際は差額の振込みとなったり、振込額で調整できない者は返還金に組入れとなり当月は振込保留で0円(翌月に2か月分の振込み)となったりする場合があります。
「1.遡及して併給調整される場合」と、「2.遡及せずに併給調整される場合」のいずれかにより、振込される額が異なりますので、以下の具体例をご確認ください。

1.遡及して併給調整される場合(調整された金額が振り込まれる)

以下(1)(2)は、遡及して併給調整され、「振込済額」と「併給調整後の貸与月額」で調整された金額が振り込まれます。

2. 遡及せずに併給調整される場合(発生月から併給調整され、併給調整後の月額が振り込まれる)

上記1.以外は、発生月(承認月)から併給調整され、併給調整後の月額が振り込まれます。

  • 遡及しての併給調整ができません。
  • 併給調整に伴う振込超過金は、貸与終了後の返還金として取り扱います。