日本語「記述」問題について

2017年3月更新

日本語「記述」では、「与えられた課題の指示に従い、自分自身の考えを、根拠を挙げて筋道立てて書く」ための能力を測定します。


1. 採点基準

日本語は、「記述」、「読解」、「聴解・聴読解」と3領域に分かれています。「記述」以外の2領域についてはマークシート方式の試験ですが、「記述」は筆記試験です。
「記述」の採点に当たっては、以下の基準に基づき採点し、得点を表示します。

得点 基準
50点 (レベルS)
課題に沿って、書き手の主張が、説得力のある根拠とともに明確に述べ られている。かつ、効果的な構成と洗練された表現が認められる。
45点 (レベルA)
課題に沿って、書き手の主張が、妥当な根拠とともに明確に述べられて いる。 かつ、効果的な構成と適切な表現が認められる。
40点
35点 (レベルB)
課題にほぼ沿って、書き手の主張が、おおむね妥当な根拠とともに述べ られている。かつ、妥当な構成を持ち、表現に情報伝達上の支障が認められない。
30点
25点 (レベルC)
課題を無視せず、書き手の主張が、根拠とともに述べられている。しか し、その根拠の妥当性、構成、表現などに不適切な点が認められる。
20点
10点 (レベルD)
書き手の主張や構成が認められない。あるいは、主張や構成が認められても、課題との関連性が薄い。また、表現にかなり不適切な点が認められる。
0点 (NA) *
採点がなされるための条件を満たさない。

レベルA、B、Cについては、同一水準内で上位の者と下位の者を区別して得点を表示する。

*0点(NA)に該当する答案は以下のとおりである。

  • 白紙である。
  • 課題と関連のない記述である。
  • 課題文をそのまま書いているだけである。
  • 課題に関連する日本語の記述(課題文をそのまま書いた部分を除く)が40字に満たない。
  • 問題冊子の表紙等を引き写している部分がある。
  • その他、委員会の議を経て、0点とするに至当な理由があると判断されたもの。

【参考】
平成28年度までの試験は、以下の基準に基づき採点されました。

2. 成績利用に当たっての注意事項

上記1の基準による採点結果は、論理を構築する能力及び言語の形式に関わる能力に限った実施者側の評価を表したものです。
機構では、大学等に対して答案の写し(受験者自筆のもの)を評価と併せて送付しますので、大学等で定める独自の基準により、直接評価を行うことも可能です。
なお、答案の写しに印刷されている受験者氏名が成績の氏名と異なっている場合がありますが、これは、試験実施後、受験者からの申告に基づき氏名の訂正を行ったことによるものですので、受験番号が一致していれば同一人物であるとご判断ください。
また、試験問題は、受験者が2つあるテーマのうちどちらかを選択して解答することになっています。