肢体不自由 場面別 4 学内生活

事務室

◆困難さ・考えられる支援の観点

◆困難

中が狭いと車いすで回ることは困難である。特に、カウンターがある場合にカウンター前のスペースは十分かどうかチェックが必要である。また、カウンターの高さにも留意が必要である。

◆支援

室内は車いすで方向転換ができるようなゆとりのある広さにする。事務室の学生利用スペースは記入用机やパソコン、書類入れ棚等の設備が多く、また、学生で混雑するなど狭くなりやすいため留意する。
カウンターは、車いすで利用しやすい高さのものが用意されていると良い。

【参照】

■食堂

◆困難さ・考えられる支援の観点

以下について確認する。

◆支援

  • テーブル間の広さは十分か。
  • テーブルは車いすの高さで着席して使用できるか。
  • 食事の受け渡しカウンターの高さは車いすに適しているか。
  • 杖を両手に持っていても食事の受け渡しに不便はないか。
  • 湯茶の機器の高さや受け口の広さは利用しやすいか。
  • 支払いはスムーズにできるか。など

【参照】

■学生学習室・談話室等

◆困難さ・考えられる支援の観点

以下について確認する。

◆支援

  • テーブル・机・いす間の広さは十分か。
  • テーブル・机は車いすの高さで着席して使用できるか。
  • パソコン利用のためのコンセントは利用しやすいか。
  • 照明などのスイッチは利用しやすい位置と高さにあるか。
  • 水道は利用しやすい高さで、操作しやすいレバー式か。など

【参照】

■休憩室

◆困難さ・考えられる支援の観点

以下について確認する。

◆支援

  • 休むための設備(ソファー、簡易ベッド)はあるか。
  • 水道は利用しやすい高さで操作しやすいレバー式か。
  • テーブル・机・いす間の広さは十分か。
  • テーブル・机は車いすの高さで着席して使用できるか。
  • 照明などのスイッチは利用しやすい位置と高さにあるか。など

【参照】

■トイレ

◆困難さ・考えられる支援の観点

以下について確認する。

◆支援

  • 障害者用トイレが各階に一つはあるか。
  • ドアは中からも外からも開けやすいか(スライド式ドアが開けやすい)。
  • 中は回るために十分な広さがあるか。
  • 水道は自動センサーで水が出るか。
  • 電気のスイッチの位置は高さや距離などが適当で操作しやすいか(自動センサー式が望ましい)。
  • 鏡は見やすいか。
  • 水を流すボタンが手元にもあるか。(水を流すレバーが便器の後ろにしかないと操作しにくい。)
  • 非常用ボタンがあるか。など

【参照】

■健康診断

◆困難さ・考えられる支援の観点

◆困難

移動検診車などでのレントゲン撮影は多大な困難がある。その他の健診項目についても様々な困難があり得る。

■ATM

◆困難さ・考えられる支援の観点

◆困難

ドアが開けにくくて入れないATMが多い。また、入り口が狭かったり段差があって車いすでは入りにくいものも多く見られる。さらに、中が狭く車いすで回ることが困難なこともある。

◆支援

ATMへのアクセスに関しては、ゆとりある広い通路にする。必要に応じてスロープの設置、入り口の段差の解消が必要である。ドアは押し引き式ではなく、スライド式で軽く開けやすいドアが望まれる。ATMの中は車いすで方向転換ができるようなゆとりのある広さにする。
【参照】

■自動販売機

◆困難さ・考えられる支援の観点

◆困難

車いすではたどり着けない段の上に設置されていることがある。
車いすに座った状態では、お金の投入や、商品の取り出しが困難な販売機がある。例えば、販売機の商品選択ボタンが上の方にあると手が届かない場合や、取り出し口が下の方にあって取りにくい場合などがある。

◆支援

段差がないなど、アクセスできる場所に設置する。
商品選択ボタン、お金の挿入口、商品取り出し口が車いすで使用可能か、また、杖使用時に利用しやすいか確認する。

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