聴覚障害 施設・環境整備

日常生活上必要な機器等の整備

聴覚障害のある学生の困難は、多くの場合周囲の人との関わり合いで生じます。こうした困難を解消するためには、人による支援が不可欠ですが、施設・設備を少し変えることによって周りの人の援助を誘発しやすくなることもあります。
例えば、事務の窓口や友人、研究室等でのちょっとした会話も、周囲の人が自然に筆談をはじめられるような環境があると少し状況が変わってくるでしょう。また、授業における教員の配慮を促すためには、視覚教材を簡単に提示できるような環境を用意するなど、施設・設備面での整備が必要でしょう。さらには補聴援助システムを利用しやすいように貸し出しを行なったり、離れた人とのコミュニケーションを容易にするため、FAXやEメールの利用環境を整備して、大学にいる間もスムーズに連絡がとれるような状況を作ると良いでしょう。
なお、身体障害者手帳を所有している聴覚障害のある学生の場合は、その個人が各市区町村の役所等に申請することで、日常生活用具の給付を受けることができます。給付の決定は各市区町村が行ないますので、お住まいの地域によって判断が異なることがありますが、聴覚障害のある学生の自宅等で利用することができますので、必要に応じて情報を伝えてあげると良いでしょう。

筆談用タブレットイメージ

聴覚障害者への配慮を伝えるサインイメージ

振動式呼び出し器イメージ

簡易筆談器イメージ

<身体障害者手帳>
身体に障害のある者は、都道府県知事の定める医師の診断書を添えて、その居住地(居住地を有しないときは、その現在地)の都道府県知事に身体障害者手帳の交付を申請することができる。
(身体障害者福祉法 第二章第一節第十五条から抜粋)


この他、地方自治体によっては聴覚障害のある者に津波予報や避難情報などを伝える「文字表示機能付戸別受信機」等を貸与している場合もあるようです。こちらは防災課等への申請が必要になります。

日常生活用具参考例

厚生労働省ウェブサイトより抜粋

関連ページ