事例No.1384(難聴)講話等口頭での情報伝達や本人の発言に際しての配慮、スケジュール確認等

事例紹介

事例が起きた時期

平成30年度
発生時期:入学後

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:2,000から4,999人

対象学生

学科(専攻):人文科学、年次:1、障害種:聴覚・言語障害(難聴)、精神障害(神経症性障害等)

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出:有
  • 申し出を受けた部署(者):障害学生支援部署
  • ニーズ聴き取りのための面談:実施した

2.支援が必要とされた場面

授業・研究指導 実習、フィールドワーク等 試験の評価、単位取得、卒業要件等 キャリア教育、就職活動 

申し出への対応

1.配慮内容の決定について

  • 配慮の提供に関する学内関係部署の検討・協議:実施した
  • 検討協議に参加した部署(者):障害学生支援部署 教育部門
  • 配慮内容の決定過程:建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
  • 学内関係部署への配慮依頼文書の配付:実施した

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった。
  • 当該学生に対して、定期面談を行なっている。
  • その後の状況に関して、関係部署(者)に聴取、情報共有を行なっている。

相談内容

記載なし

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:聴覚に関する配慮:座席の優先指定

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:座席指定の授業では、中央より前列で、先生の声が聞き取りやすく、口元が見えやすい座席を確保する。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している

申し出内容2:聴覚に関する配慮:講話での配慮

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:配慮例を参考にして可能な範囲で、授業科目の特性に合わせて対応する。【配慮例】(1)授業中の早口、(2)話しながらの板書、(3)テキストベースで補う、(4)教科書の署名や該当ページの明記、(5)話すときはマスクを取り口元が見えるようにする、など。
事後評価:ニーズを満たせなかったが、学生は理解し、我慢している
事後評価の理由・詳細:配慮内容が、実際に反映されているように感じなかったから。

申し出内容3:聴覚に関する配慮:試験の配慮

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:連絡事項や説明、試験中に質問した場合の回答は、紙に書いたものを渡すか黒板に書くなど、確実に内容が伝わるように対応する。
事後評価:ニーズを完全には満たしていないが、学生も概ね満足している
事後評価の理由・詳細:こちらの提案を受け入れた

申し出内容4:グループワーク参加・発言における配慮

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:配慮例など参考に、当該学生が発言を要する場面で参加しやすくなる対応を決定する。
【配慮例】
(1)テキストベースで学生本人は意見表明し、教員が読み上げや音声読み上げソフト等の利用を行なう。
(2)本人の発言は、可能な範囲(本人の状況によるが、5文字程度の時がある)
(3)授業中に2、3名の学生と会話するのは可能
(4)資料等を本人が読み上げることを避ける、など。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している

申し出内容5:入学後当初のサポート

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:入学当初、ガイダンス等が集中する時期に、チューターが必要書類やスケジュールの確認などを個別に行なう。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

不服、不満、苦情等申し立て:なかった

その後の経過、課題等

記載なし

【参照】