12_学外実習における実習先との連携、実習の意義について

事例に学ぶ 紛争の防止・解決等につながる対応や取組

事例No.232(肢体不自由・下肢機能障害)

申し出内容

配慮内容

解説

病院実習など、学外との連携によって教育内容が形作られている場合、学内の関係者だけではなく、実習先の関係者との話し合いによる合理的配慮の合意形成が必要となります。大学の障害学生支援担当者は、その話し合いが建設的かつ円滑に進むようにコーディネートすることが必要です。学内外の関係者による話し合いでは、それぞれの利害が衝突しやすい場でもあります。障害者差別解消法の理念に基づいて、障害のある学生が他の学生と平等な研修の機会に最大限参加できるように、障害のある学生の学ぶ権利の保障の立場に立ったコーディネートが求められます。
また、実習は、障害のある学生が将来の就労場面を想像しながら学ぶことのできる場でもあります。就労の場面においても、障害者雇用促進法により、雇用主には合理的配慮の提供が義務づけられています。障害のある学生は、将来の就労の場面でも、自ら雇用主に対して合理的配慮を求める建設的対話を行なうことになります。そのため実習は、障害のある学生自身が自己権利擁護のチャレンジをする場面としても意味があります。障害学生支援の担当者は、障害のある学生の自己権利擁護を支えるコーディネートを心がけることが重要です。

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