【事例紹介】
事例が起きた時期
過去5年以内
事例が起きた学校
国立大学、学校規模:5,000から9,999人
対象学生
学科(専攻):教育、受験時、視覚障害(盲)
相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出
1.場面等
受験・入学
2.内容
- できる限り板書を読み上げてほしい
- 資料を事前にデータで配布してほしい
- 教科書を点字にしてほしい
- 定期試験において点字での出題・解答・時間延長を認めてほしい
- 点字ディスプレイ・点字プリンタ・画面読み上げソフト等の支援機器やソフトを整備してほしい
- 掲示板の連絡事項をメールで送信してほしい
- 入学前に建物の配置等の事前オリエンテーションを実施させてほしい
学校の対応
1.関わった部署
障害学生支援部署、入試担当部署、教務担当部署、教育部門(学部、学科等)
2.対応内容
関係部署間での協議の結果、下記の回答を行なった。
- 盲の学生が入学した前例がなかったため設備が整っておらず、整備に時間がかかるかもしれない
- できる限り合理的配慮を提供するよう努力するが、希望する支援が受けられない又は十分でない場合があると思われるが、了承してほしい
- 特に点字翻訳については、大学内に専門の技術を持った人材がおらず、全ての教科書を点字翻訳することは困難なため、代替の方法としてテキストデータの提供や対面朗読を行なう学生スタッフの配置を提案した
- 教育実習については、実習校と相談のうえ対応を検討する必要があるため、具体的な対応について現時点で回答できない
理由、原因等 ※学校の回答
- 過重な負担となるため(実現可能性の程度、費用・負担の程度)
- 施設・設備
- 教職員の理解
- 支援体制
- 予算
学生等の反応
教育実習の際の支援について不明確で不安があるとのことで、受験をしなかった。
その後の経過
これまでに受け入れた事例のない重度の障害のある学生に対する対応について、該当する学生が在籍していなくても、他大学と情報共有を行なう、外部機関(視聴覚障害者センター等)が提供するサービスについて調べる等して、事前に準備をしておく必要性を認識した。