10_苦情等の申し立てへの対応において重要なポイントについて

事例に学ぶ 紛争の防止・解決等につながる対応や取組

事例No.316(発達障害・ASD)

申し出内容

思い通りにならない時などに焦ってしまうこと等があり、教室等を離れてクールダウンする必要があり、認めてほしいとの申し出があった。

配慮内容

配慮内容は本人の希望通りであり合意形成された。
1、2、4については支援部署が本人および関係者への調査を迅速に行ない、問題状況を客観的に把握するとともに学生の保護者へも迅速に報告。2については施設管理委託先と交渉し、ウェブ予約ができるシステムに変更。3についてはトラブル防止のため職員によるバス停での見守りを実施することとし、合意を得た。

解説

配慮内容が決定された後に不服、不満、苦情等の申し出があった対応例です。この事例では学内の既存の枠組みを活用しながら適切な対応がなされています。この事例で参考にすべきポイントは三つ挙げられます。一つは支援部署による迅速な対応です。迅速な対応は問題の拡大や深刻化を防ぐ意味でも重要です。二つは問題発生時の調査による状況の客観的な把握です。調査は当該学生、関係学生、教員等に対し公平な立場で行なうことが重要です。三つは関係する学生の保護者への丁寧な説明です。保護者から不信感を持たれないようにするためにも情報の共有は不可欠です。この事例のように当事者間に「紛争」が生じた場合は学内の第三者組織を活用することが求められています。

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