事例No.75(神経症性障害等)度重なる発作で授業の進行、他の履修生に影響

【事例紹介】

事例が起きた時期

過去5年以内

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:2,000から4,999人

対象学生

学科(専攻):人文科学、1年次、精神障害(神経症性障害等)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

授業・研究指導、式典、行事、説明会、シンポジウムへの参加

2.内容

受験は別室受験を希望。受験の際に過呼吸の強い発作あり。入学前の面談では、授業は他の学生と一緒で問題ないということであったが、授業時の度重なる激しい発作により授業の進行、他の履修学生にも影響が出たため、母親同席で学生と面談を行なった。その際に母親から次の要望が出た。

  • 今後は個人授業をしてもらいたい
  • 専用の休憩室がほしい
  • 入会した学内サークルの旅行に参加したい

学校の対応

1.関わった部署

学生生活支援担当部署(学生課等)、教務担当部署、教育部門(学部、学科等)、保健管理センター等、その他(学生相談室)

2.対応内容

学生の主治医に確認の上、校医を交えて対応を協議した結果、以下のように対応した。

  • 個人授業を行なうことは、本学の教育内容の主旨にも係ることでもあり、個別の開講はしない。試験は相談した上で必要な場合に個室で行なう
  • 本学の現状から専用の部屋は設けられないが、各階ごとに休憩できるスペースを設ける(発作を起こしても受講を続けようとしたことから)。2回目の発作では退室し教室には戻らず保健室で休憩するルールを提案。この他、学内での約束事をまとめ文書化し渡した
  • 学生のみのサークル旅行への参加については、事前に旅行中のルールを明示し自己責任で参加することを約束してもらった

この他、日常生活については、学生相談室、保健室で自己管理の指導を継続的に行なった。

学生等の反応

  • 納得して、問題なく修学している

学生相談室、保健室の指導により、日常生活の自己管理ができるようになり、授業中の発作がほぼなくなってきた。現在は、授業の前後で小さな発作がある。学内全体で情報を共有しており、連携して見守っている状況である。

その後の経過

入学前の面談で相手が全てを話さないことがある。このため、入学後に明らかになることがあり、必要に応じて対応を変えることが必要。

【参照】