事例No.21(発達障害)大学と相談することへの支援依頼について

【事例紹介】

事例が起きた時期

過去5年以内

事例が起きた学校

国立高等専門学校

当該学生の属性

2年次、障害種別:発達障害(ASD)

相談者

本人・家族

相談にいたる経緯

本人と家族が学校生活での困りごとについて話し合いを持ったが、具体的な解決の話題にならなかった。改めて、本人が困っていることについて、学校と話したいため、手伝って欲しい。

相談内容

実験時の共同作業でクラスメイトとコミュニケーションが上手く取れず、不全感が強い。グループ内の役割を決めないまま、実験が進むこともあり、その場合は本人が何もしないまま、実験が終わってしまうこともある。このような状況のため、家庭でも自室にいることが多く、「死にたい」との訴えも出ている。

機関の対応

家族から電話で聞き取った相談内容をもとに、本人・家族が話し合いをした保健室担当者に問い合わせを行なう。学校としても、本人が通院している主治医の意見を踏まえ、再度話し合いの場を持ちたいとの意向があり、当所も話し合いの場に参加した。
そこでは、本人からの様々な訴えについて、一度で解決することは難しいため、学校で週1回の定期的な話し合いの機会を作り、その中で困りごとを話題に挙げることを共有する。

その後の経過

学校で定期的な話し合いの機会を持ってもらうことで、本人も日々の困りごとを定期的に吐き出せる場ができ、大きく調子を崩すこともなくなった。本人の訴えについて、解決できることばかりではないが、自分が苦しい中で頑張っていることを知ってもらえていることは本人の安心になっている様子。