事例No.1186(神経症性障害等)遅刻、授業中の服薬への理解、授業の配付資料を後日もらいたい

事例紹介

事例が起きた時期

平成30年度
発生時期:授業開始後

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:10,000人以上

対象学生

学科(専攻):社会科学、年次:4、障害種:精神障害(神経症性障害等)

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出:有
  • 申し出を受けた部署(者):障害学生支援部署
  • ニーズ聴き取りのための面談:実施した

2.支援が必要とされた場面

授業・研究指導 試験の評価、単位取得、卒業要件等

申し出への対応

1.配慮内容の決定について

  • 配慮の提供に関する学内関係部署の検討・協議:実施した
  • 検討協議に参加した部署(者):障害学生支援部署 教務担当部署 教育部門
  • 配慮内容の決定過程:建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
  • 学内関係部署への配慮依頼文書の配付:実施した

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった。
  • その後の状況に関して、関係部署(者)に聴取、情報共有を行なっている。

相談内容

記載なし

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:電車通学が難しく、遅刻等してしまうことが、怠慢ではなく、障がいによるものであることを周知して欲しい

提供した配慮:申し出通りの配慮
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:本人の履修科目担当教員全員に、配慮依頼文書を配布し、その中に記載した。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:その後の先生方の対応について、本人より特段、苦情がなかったため

申し出内容2:授業中及び試験時間中、頓用の薬や偽薬としての清涼菓子を口にすることを認めて欲しい

提供した配慮:学校が提案した配慮=薬や清涼菓子をビニールのパウチに入れて、誤解されることがないようにする
配慮内容決定時での合意形成:できた
提供した配慮の具体的内容:別室での試験を実施(教務事務が調整)
薬や清涼菓子をビニールのパウチに入れて、机に出しておくことで、必要なときに服用できるようにした。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:試験に臨むことができ、結果、進級ができているため。

申し出内容3:授業を欠席した際に、その授業中に配布されたプリントや資料を後日もらいたい。

提供した配慮:学校が提案した配慮=配布資料等を後日渡すかどうかは、各科目担当教員の判断になるため、個別に調整して欲しい。
配慮内容決定時での合意形成:内容決定時点では合意できたが、各教員との個別交渉では、合意に至らないものもあった
提供した配慮の具体的内容:配慮の提供について合意できた科目担当教員が、直接もしくは教務事務を通じて、配布資料等を渡した。
事後評価:ニーズは満たせず、学生は納得していないと思われる
事後評価の理由・詳細:こちらの提案を受け入れた

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

不服、不満、苦情等申し立て:なかった

その後の経過、課題等

保護者と本人の意向を受け、医療機関に関する相談、及び情報提供を行なった。
ただし、病状は安定しないままである。

【参照】