事例No.94(SLD)受験に際して、入学後の授業支援等について相談

【事例紹介】

事例が起きた時期

過去5年以内

事例が起きた学校

私立短期大学、学校規模:500から999人

対象学生

学科(専攻):教育、受験時、発達障害(SLD)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

受験・入学、授業・研究指導

2.内容

受験に際して、難読(ディスレクシア)の障害を有する旨の告知があり、入学後の授業等について一定の支援が得られるかどうかとの相談があったので、入学を希望する学科の教員、入試課職員が受験の前に2回、保護者及び本人と協議を行なった。
その結果、入学後に一定の配慮(後述)を行なえば、本人の努力次第で当該学科の学修は可能と判断して受験にいたり、合格した。入学後の学修について一定の配慮が必要な学生であること、そのために大学側の理解と協力が不可欠であることを会議等で説明し、了解を得た。

学校の対応

1.関わった部署

入試担当部署、学生生活支援担当部署(学生課等)、教務担当部署、教育部門(学部、学科等)、保健管理センター等

2.対応内容

受験前の保護者を交えた2回の協議及び入学後の学生本人との随時の協議を通じて、学生本人の合意のもとに以下の配慮・支援を行なった。

  • 教室の配席を最前列中央とする
  • 板書の写真撮影を認める
  • 授業中のPC使用を認める
  • 授業で使用するプリントは拡大コピーしたものを教員が準備する
  • 印刷情報の読み取りに困難を伴うので、教科書をPCに電子データで取り込んで使用することとし(それによって教科書を拡大表示して読むことができる)、そのための読み取り装置を大学のPC室に配備する
  • 試験の際には、問題用紙の拡大、試験時間の延長、PC入力による解答を認める

以上の他、何か問題があればその都度協議して解決に努めることを学生本人に通知した。

学生等の反応

  • 納得して、問題なく修学している
  • 不登校、休学、退学等

保護者、学生本人とも大学の対応に満足している旨の表明があった。難読の障害のために一般学生以上の努力が必要であったが、本人は積極的に勉学に励んでいた。

【参照】