事例No.2309(下肢機能障害)施設・設備の調整、生活介助、災害時の対応

事例紹介

事例が起きた時期

令和3年度
発生時期:入学後

事例が起きた学校

公立大学、学校規模:1,000から1,999人

対象学生

学科(専攻):保健(医・歯学)、年次:1、障害種:肢体不自由(下肢機能障害)

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出:有
  • 申し出を受けた部署(者)教育部門(学部・学科、担当教員等)
  • 支援の申し出を受け付ける申請書(様式):無
  • ニーズ聴き取りのための面談:実施した

2.支援が必要とされた場面

授業・研究指導 研究室の使用、緊急時の対応

申し出への対応

1.配慮内容の決定について

  • 配慮の提供に関する学内関係部署の検討・協議:実施した
  • 検討協議に参加した部署(者):教務担当部署 教育部門
  • 配慮内容の決定過程:当該学生は参加せず、決定後に通知した
  • 学内関係部署への配慮依頼文書の配付:実施なし

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、定期面談を行なっている

相談内容

記入なし

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:災害が起こった際に、自分が学内に取り残される不安があり、対応を求められた。

提供した配慮:学校が提案した配慮=在不在を確認できるボードを作成し本人が入構したらわかるようにしてもらった。これにより大学院事務員が本人が大学内に居るかどうかわかるようになり、災害時の対応が取れるようになった。
エアーストレッチャーを購入した。これにより災害時に5階の大学院生研究室に本人が居て脱出の必要がある場合には、対応が取れるようになった。
配慮の不提供を決定した
不提供の理由:過重な負担(費用・負担の程度)
不提供の経緯、具体的理由:本人のために大学院生研究室を下階に設置する案もあったが、什器の移動だけでなく工事が必要になる等、費用面で過重な負担となるため断念した。21時以降は解除する人間がいなくなるので、早めに帰宅してほしい、とした。
配慮内容決定時での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:その後特に何も言ってきていない
提供した配慮の具体的内容:在不在ボードは活用され、本人の確認ができている。
事後評価:ニーズを完全には満たしていないが、学生も概ね満足している
事後評価の理由・詳細:できる限りのことは対応しているので、本人の不安は安らいでいるものと信じる。

申し出内容2:授業等にて構内にいる場合の日常的な事柄に対する支援

提供した配慮:学校が提案した配慮=大学院の授業は21時まであるので、17時までは医務室を頼り、17時から21時までは研究科長が依頼した学生に介助人として頼るように本人に伝えた。
配慮内容決定時での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:その後特に何も言ってきていない
提供した配慮の具体的内容:授業と授業の間の移動時に研究科長が依頼した学生が介助し、片付けや同行を行なった。トイレに行く時、医務室の看護師、研究科長が依頼した学生、副研究科長が同行、介助した。
事後評価:ニーズを完全には満たしていないが、学生も概ね満足している
事後評価の理由・詳細:全ての場面において介助を行なう人間が同行しているわけではないので、学生が完全に満足しているとは考えにくい。

申し出内容3:大学院生研究室の机、ロッカー、プリンター、パーテーションの調整を依頼された

提供した配慮:学校が提案した配慮=机は幅広のものを他所から転用。ロッカーとプリンターの台は新規購入。倒れると危ないと思われるパーテーションは排除した。
配慮内容決定時での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
提供した配慮の具体的内容:机は幅広のものを他所から転用。ロッカーとプリンターの台は新規購入。倒れると危ないと思われるパーテーションは排除した。大学院事務が当該学生の研究室にて行なった。
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:申し出は全て受け入れていると思うので満足していると信じる。

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

不服、不満、苦情等申し立て:なかった

その後の経過、課題等

配慮内容決定後の不服、不満、苦情申し立ては受けていないが、特段ヒアリングを実施していないからか本人に不満がないからかはわからない。

【参照】