事例に学ぶ 紛争の防止・解決等につながる対応や取組
事例No.456(視覚障害・弱視)
申し出内容
- 1. 定期試験において、通常の印刷文字(明朝体、10.5ポイント程度)では、線が細く、文字が小さいために問題読むことに大きな困難がある。ゴシック体太字で24ポイント程度に拡大した文字であれば、読むことができるが、時間がかかる。行間が狭いと読みづらい。授業と同様、問題用紙をタブレットに送ってもらえれば、自分で文字を拡大して読むことができる。
- 2. 定期試験において、論述形式で解答する出題の場合、解答用紙の罫線の幅が狭いため、記入しづらい。罫線の色が薄いため見えない。また、解答の記入や解答内容の確認に時間がかかる。
- 3. 定期試験において、マークシートでの解答は難しいため、手書きで別の解答用紙に記入したい。
配慮内容
- 1. 試験問題は24ポイントのゴシック体太字また行間を広めに空けて作成した。タブレットへの試験問題の格納は今期中での準備が整わず、次期以降へ検討を重ねていく。
- 2. 申し出の通り、解答用紙を変更した。また試験時間を1.3倍に延長した。
- 3. 申し出の通り配慮を提供した。
解説
弱視の学生の事例です。定期試験において、フォントの種類やサイズを調整しています。配慮の実施にあたって、複数の部署により協議していることも重要で、大学全体で対応している様子がうかがえます。また、解答にも時間を要するため、1.3倍の時間延長により試験を実施しています。試験監督や教室の調整が必要になりますが、複数部署による協議をしていることが、このような状況を作り出すことに影響していると思われます。また、学生が能力を最大限に発揮するためにタブレット端末の利用を模索しています。出題・解答のいずれに対しても効果的になる可能性があるため、このような機器の利用を検討している点は参考になります。
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