事例No.184(他の精神障害)教室への入室困難等の申し出に配慮

【事例紹介】

事例が起きた時期

過去5年以内

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:1,000から1,999人

対象学生

学科(専攻):理学、1年次、精神障害(他の精神障害)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

受験・入学、授業・研究指導

2.内容

受験時・入学前に相談なく、入学後、保護者より、高校時に以下の経験をしたことの報告ならびに大学への対応相談を受けた。

  • 授業教室あるいは実験・実習教室に入室することができず、廊下で座り込んでしまう
  • 初対面の人、男子学生と話すことができないので、コミュニケーションをとることが難しい
  • 授業中あてられても答えることができない。また、人前でプレゼンテーションすることができず黙り込んでしまう
  • レポートや感想文の提出が求められた時、書くことができない。急に泣き出してしまうことがある

学校の対応

1.関わった部署

学生生活支援担当部署(学生課等)、教務担当部署

2.対応内容

単位取得のためには、授業教室あるいは実験・実習教室にて授業を受ける必要性を説明、保護者・本人とも理解された。カウンセリングを受けることを推奨し、診断を受けていなかったので医療機関への相談も併せて勧めた。その結果、場面緘黙症(不安神経症)と診断された。教室への入室については、母親はじめ教職員がサポートしたが、入室できないことが多かった。教室でのレポート提出もできなかった2か月目から欠席がちになり、1年次生後期から休学中。

理由、原因等 ※学校の回答

  • 高等教育機関としての本来の業務に付随するものではなかったため
  • 教育の目的・内容・機能の本質的な変更となるため

学生等の反応

・昨年度後期より休学中で、復学のめどは立っていない。
保護者は、教室に入れずに授業を受けられないと単位取得できないこと、本人のために特別の授業を用意できないことは理解されており、休学はやむなしと理解されている。保護者によれば、学生本人には、人と接触できるように、週に1・2回程度のアルバイト経験をさせているとの報告あり。保護者・本人からの不服申し立てはない状況。

【参照】