事例No.865(聾)ノートテイクを受けていた学生の音声認識アプリでの支援へ切り替え

【事例紹介】

事例が起きた時期

平成29年度
発生時期:授業開始後

対象学生

学年:1年次

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出に関する申請書(様式)がある

2.支援が必要とされた場面:授業・研究指導、実習、フィールドワーク等

申し出への対応

1.支援の申し出の受付

  • 配慮の提供について、学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 協議に参加した部署(者):障害学生支援部署、入試担当部署、学生生活支援担当部署、教務担当部署、教育部門、保健管理部門
  • 配慮内容の決定過程に当該学生は参加せず、決定後に通知した
  • 決定した配慮内容について学内関係部署に配慮依頼書を配付した

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった
  • その後の状況に関して、関係部署(者)に聞き取り、情報共有等を行なっている

相談内容

コミュニケーションは筆談で行なってほしい

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:授業の内容を筆談で対応してほしい

決定した配慮内容:学校が提案した配慮の提供を決定した=ノートテイクを行なうための支援員を雇い、支援を行った
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たせなかったが、学生は理解し、我慢している
事後評価の理由・詳細:授業の内容は理解できてよかったが、その一方で他の同級生との関係が作れなかったと思い、次年度ノートテイクを希望しなかった

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

不服、不満、苦情等の申し立てはなかった

その後の経過、課題等

その後、音声認識アプリを大学で法人契約し、教員の話す言葉を文字化する方法を導入した。本人はそれで満足しているようで、今年度はノートテイクなどの支援員の配置を希望していない。一方で、アプリの性能は完全ではないため、授業の内容によっては理解がむずかしく、単位が取得できるかは不透明である。本人の希望を尊重しつつ、今年度の成績を検討して来年度の支援を考えていく予定。

【参照】