事例No.923(他の慢性疾患)時間延長不可となった英語の試験で、どうしても許可して欲しいとの不服申し立て

【事例紹介】

事件が起きた時期

平成29年度
発生時期:授業開始後

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:2,000から4,999人

対象学生

学科(専攻):その他、1年次

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出があった
  • 支援の申し出に関する申請書(様式)がある
  • ニーズの聞き取りのための面談を実施した
  • 申し出を受けた部署: 障害学生支援部署

2.支援が必要とされた場面:授業・研究指導

申し出への対応

1.支援の申し出の受付

  • 配慮の提供について、学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 協議に参加した部署:障害学生支援部署、教育部門
  • 配慮内容の決定は建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、定期面談を行なっている
  • その後の状況に関して、関係部署(者)に聞き取り、情報共有等を行なっている

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:腹痛のため課題の締切りに間に合わないことがあるため、課題の内容を早く知らせて欲しい

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:.ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:定期的に学生と面談をし問題がないかその都度確認を行っている


申し出内容2:腹痛で試験に集中できない、またトイレに行くことがあるため時間の延長(1.3倍)を希望

決定した配慮内容:学校が提案した配慮の提供を決定した=英語の試験時間の延長に関しては、常に腹痛が起きたりトイレに行くわけではないため1.3倍の延長をするのではなく、腹痛で試験に影響した場合はその都度担当教員と相談の上対応方法を考えるのはどうか
配慮内容決定時点での合意形成:できなかった


申し出内容3:腹痛のため授業を遅刻、欠席、早退することがあるため、授業のメイクアップを希望

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:.こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:定期的に学生と面談をし問題がないかその都度確認を行なっている

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

1.申し立て

申し立てを受けた部署:障害学生支援部署
申し立て内容:どうしても英語の試験で時間延長を許可して欲しいがどうしたらよいのか

2.申し立てへの対応

申し立てへの対応に関わった部署(者):障害学生支援部署教育部門(学部、担当教員等)
申し立てへの対応手順:学生がなぜ時間延長が欲しいのか、再度要望の詳細を確認するとともに、時間延長が認められなかった英語のプログラム主任、担当教員らと面談を行なう
申し立てへの対応内容:当該学生の場合試験時間が不足しているのではなく、英語の試験に対する不安とストレスが高く、安心材料の1つとして時間延長を希望していた。このため当該学生の不安を低減するために、英語の試験の成績配分がかなり低く、試験より授業でのパフォーマンスが重視されていることを担当教員から当該学生に伝える。その上で腹痛で試験に影響が出た場合は担当教員にその都度相談をし試験以外のもので成績を判断することを当該学生に説明をする
対応に対する学生の反応:納得して、問題なく修学している
学生の反応の具体的内容:試験の取り扱いについて事前に相談したことで安心できたとのことで、特に問題なく試験を受けることが可能となった

【参照】