事例No.813(内部障害等)休憩室の確保、車椅子移動への施設整備、別室受験、試験時間延長等の申し出

【事例紹介】

事例が起きた時期

平成29年度
発生時期:受験時

事例が起きた学校

公立大学、学校規模:1,000から1,999人

対象学生

学科(専攻):社会科学、1年次

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出があった
  • 支援の申し出に関する申請書(様式)がある

2.支援が必要とされた場面:授業・研究指導、実習、フィールドワーク等、式典、行事、説明会、シンポジウム等への参加

申し出への対応

1.支援の申し出の受付

  • 配慮の提供について、学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 協議に参加した部署(者) :障害学生支援部署、学生生活支援担当部署、施設・設備担当部署、 保健管理部門、学生相談部門
  • 配慮内容の決定は建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった
  • 当該学生に対して、定期面談を行なっている

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:個人の休憩室を希望

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:学生から特に不満を聞かないため


申し出内容2:車いす移動をする際のバーチベーターの利用時に関する職員対応

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:学生からの不満を聞かないため


申し出内容3:車いすを利用するにあたって、ドアの開閉がスムーズにできるよう配慮を希望

決定した配慮内容:学校が提案した配慮の提供を決定した=スライドドアに変えられる箇所は交換。開き戸は開く角度を調整し、対応した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを完全には満たしていないが、学生も概ね満足している
事後評価の理由・詳細:予算上すべてのドアを交換することができなかったため


申し出内容4:試験の受験について、別室受験、試験開始時間の繰り下げや試験時間延長を希望

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
先天性心疾患のある学生で、呼吸が低下することがあるため、常時酸素吸入が必要。通常の授業では酸素ボンベを使用しているが、ボンベの酸素容量があるため使用できる時間に制限がある。そのため、授業と授業の間は在宅用の酸素療法装置が設置された休憩室を利用している。試験の際は、時間制限等の心配のない休憩室で受験できたほうが安心できるとの本人からの申し出があり、休憩室に試験監督を配置して実施した。また、昨年度、脳膿瘍による言語障害と右手の麻痺があり、その後遺症で右手は動くが書くスピードが遅くなっていたため、試験時間の延長の申し出があった。試験は教科によって時間が違うため、担当教員に予め可能であれば試験時間を教えてもらい、本人に伝え、本人が希望する延長時間を申し出、それを教員に伝え、教員が了承した範囲での時間延長を実施した。
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:学生からの不満を聞かないため

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

不服、不満、苦情等の申し立てはなかった

【参照】