事例に学ぶ 紛争の防止・解決等につながる対応や取組
事例No.379(肢体不自由・上下肢機能障害)
申し出内容
- 1. 試験室入口までの付添者の同伴。試験場への乗用車での入構。車椅子の持参使用。椅子着席時の足を置く台の持参使用。
- 2. 1日2回(午前、午後)のトイレ介助を職員が行なう。専用の待機室を構え、感染症対策としてその部屋には空気洗浄機を設置。送迎のため校内最寄りの場所までの自家用車乗り入れ及び駐車を許可する。学外での授業・実習等においては外部ヘルパーを利用することとし、1日2回(1回あたり30分)まで大学でその費用を負担する。
配慮内容
- 1. 申し出通りの配慮を提供した。
- 2. 申し出通りの配慮を提供した。
解説
上下肢機能障害のある肢体不自由学生の事例です。上肢・下肢といった部分的な機能障害だけでなく、免疫や心肺機能の機能的な損失があるために、電動車椅子を使用しています。車椅子を利用している学生の場合、一般的には、車の入構許可や施設や設備のバリアフリー化、専用机の使用などが必要になりますが、このケースでは、介助者の同行も必要になっているため、そのための配慮も行なっています。さらに、介助者の付き添いを認めるだけでなく、待機場所なども用意しており、細やかな配慮が見受けられます。また、外部ヘルパーの利用にあたって、大学でのその費用の一部を負担しているところも特徴的といえます。さらに、感染症対策として、空気清浄機を設置するなど、予防的な対策も実施されており、大学として積極的な姿勢が感じられ、参考になる事例と考えます。