事例No.965(性別違和)性別による分け方が必要なときの配慮、名簿記載名の変更の申し出

【事例紹介】

事例が起きた時期

平成29年度
発生時期:入学後

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:5,000から9,999人

対象学生

学科(専攻):人文科学、1年次

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出があった
  • 申し出を受けた部署:保健管理部門
  • 支援の申し出に関する申請書(様式)がある
  • ニーズの聞き取りのための面談を実施した

2.支援が必要とされた場面:授業・研究指導、実習、フィールドワーク等、事務窓口での対応

申し出への対応

1.支援の申し出の受付

  • 配慮の提供について、学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 協議に参加した部署(者) :学生生活支援担当部署 、教務担当部署、施設・設備担当部署 、教育部門、保健管理部門
  • 配慮内容の決定は建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった
  • 決定した配慮内容について学内関係部署に配慮依頼書を配付した

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった

相談内容

性同一性障害に伴う相談

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:男女ごとや男女でペアなどの分け方をする必要がある場合の配慮

決定した配慮内容:学校が提案した配慮の提供を決定した=男女ごとや男女ペアなどの分け方をする必要がある場合には、本人の意向を確認してもらう
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:その後特に何も言ってきていない
事後評価:ニーズを完全には満たしていないが、学生も概ね満足している
事後評価の理由・詳細:男女共用のトイレを複数にする等の対応も行ない、本人も活用している


申し出内容2:名簿の記載名を変更してほしい

決定した配慮内容:配慮の不提供を決定した
不提供の理由:高等教育機関としての本来の業務に付随するものではなかったため
戸籍名など本人の将来に向けた意向や方向性が明確ではなかったこともあり、本人了解のうえ、名簿の記載名のみ変更するといった対応しないことを決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを完全には満たしていないが、学生も概ね満足している
事後評価の理由・詳細:事後に不自由さを訴えてきてはおらず、現状での不都合は確認されていない

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

不服、不満、苦情等の申し立てはなかった

【参照】