【事例紹介】
事例が起きた時期
過去5年以内
事例が起きた学校
私立大学、学校規模:2,000から4,999人
対象学生
学科(専攻):人文科学、2年次、発達障害(ASD)
相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出
1.場面等
授業・研究指導
2.内容
入学時、学生の父親から学生相談室に「本人は発達障害である」という相談があったが、特に対応を求められなかった。3年次4月に父親の希望で父親、学生、関連部署で面談を実施した。その際父親から、「本人はこれまで人間関係上の問題が起きると過呼吸、錯乱の症状が悪化し、入退院を繰り返してきた。現在も大学のクラスメイトの人間関係の問題から症状が悪化し、車椅子の状態である。」 と報告を受けた。
- 大学は発達障害への理解、配慮がないという抗議があった
- 今後、車椅子を使用する娘の送迎は父親がするが、学内では大学が支援してほしいという要求があった
- 留学を強く希望しているので、支援してほしいという希望があった
面談中、車椅子の学生は自分で話せる状態ではなく、父親にだけ小声で話し父親が代弁した。面談中に知っている学生が留学することを知り、学生の過呼吸が激しくなったため、改めて今後の対応について連絡することにして面談を終えた。
学校の対応
1.関わった部署
学生生活支援担当部署(学生課等)、教務担当部署、教育部門(学部、学科等)、その他(学生相談室)
2.対応内容
学生の心身の状態から、今年度は休学を勧める方向で検討し、教員から連絡を取ることにした。
理由、原因等 ※学校の回答
- 障害者でない学生との比較において同等の機会の提供とはならないため
- 具体的な内容
学生の様子から治療が第一であり、大学がストレスを与えない環境を保障することは無理と判断した。
学生等の反応
- 不登校、休学、退学等
大学からの連絡と入れ違いに、父親から退学の意向の連絡があった。
父親が、本人の症状から治療を最優先させたと思われる。
その後の経過
公平な選別であっても、障害が原因で希望(留学)がかなえられないことへの抗議にどう答えるべきか。