事例No.1110(その他の障害)過呼吸発作に関する対応、課題や授業資料の提供に関する申し出

【事例紹介】

事例が起きた時期

発生時期:入学後

事例が起きた学校

公立大学、学校規模:2,000から4,999人

対象学生

学科(専攻):工学

支援の申し出

1.支援の申し出の受付

  • 支援の申し出があった
  • 申し出を受けた部署:学生生活支援担当部署
  • 支援の申し出に関する申請書(様式)がある

2.支援が必要とされた場面:授業・研究指導

申し出への対応

1.支援の申し出の受付

  • 配慮の提供について、学内の関係部署による検討・協議を行なった
  • 協議に参加した部署(者) :学生生活支援担当部署、教育部門
  • 配慮内容の決定は建設的対話を通じて学生との合意の上で行なった

2.配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ

  • 当該学生に対して、感想・不満等の聞き取りを行なった

申し出内容と配慮の提供

申し出内容1:過度に緊張したり焦ったりすると、過呼吸の症状が出ることがある。授業中に過呼吸の症状が出たときには、教室を出て廊下などで落ち着くまで待つという自己対処を行なうことを、授業担当教員に知っておいてもらいたい。(全科目)

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:教員に伝わったということが学生の安心につながった


申し出内容2:授業中に教員が注意などをするときの口調や声の大きさによっては、自分が怒られているような気がして、過呼吸の症状が出ることがある。(特定科目)

決定した配慮内容:学校が提案した配慮の提供を決定した=職員から該当教員にそのことを伝え、配慮してもらうように依頼する
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを完全には満たしていないが、学生も概ね満足している
事後評価の理由・詳細:該当教員が注意などをするときの口調や声の大きさがすっかり変わるということはないが、教員に伝わったということが学生の安心につながった


申し出内容3:資料が配付されず、書き写しと聞き取りが同時に必要になる授業では、説明を聞くことに集中するとメモがとれない。授業に使うスライドでよいので、復習ができるように提供してもらいたい。(特定科目)

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:教員が、他の受講者との公平性も加味して、複数回分まとめて全員に資料配付を行なうという方法で対応した


申し出内容4:授業時間内に課題を終わらせることができない場合に、自分の空き時間に取り組めるようにしてほしい。(特定科目)

決定した配慮内容:申し出通りの配慮の提供を決定した
配慮内容決定時点での合意形成:できた
合意形成できたと考える根拠:こちらの提案を受け入れた
事後評価:ニーズを満たし、学生も満足している
事後評価の理由・詳細:授業の資料や課題はeラーニングシステムで提供され、学生が空き時間に取り組むことができる

配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て

不服、不満、苦情等の申し立てはなかった

【参照】