事例No.188(ADHD)配慮について全ての担当教員への共有

【事例紹介】

事例が起きた時期

過去5年以内

事例が起きた学校

国立高等専門学校、学校規模:500から999人

対象学生

学科(専攻):工学、2年次、発達障害(ADHD)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

授業・研究指導

2.内容

7月にADHD(注意欠如多動性障害)の診断を受けた学生の保護者から、授業・実験での理解不足に対する配慮、課題・レポートの配慮を依頼された。障害の様子は以下の通り。

  • 自己表現が苦手
  • 漢字、スペルの書き取りが苦手
  • 先生がクラス全体に話をしている時理解できなくなる
  • 文字を書いて覚えることができない
  • 本の内容が理解できない
  • 細かなところの注意ができない

学校の対応

1.関わった部署

障害学生支援部署、教務担当部署

2.対応内容

本校で障害学生支援室に相当する特別支援室での対応を約束した。科目担当教員に課題、レポート等についての配慮をするように指示をした。

理由、原因等 ※学校の回答

  • 具体的な内容

一部の教員に指示が行き渡っておらず、課題等の指導が変わらない科目があった。

学生等の反応

  • 不登校、休学、退学等

当該学生は10月に入って不登校となり、保護者から配慮していないのではないかと不満があった。課題の指導教員への連絡が行きわたっていなかったのが原因であった。

その後の経過

課題の担当教員を変更したが、不登校から普通登校へ戻ることへの不安(周りの目、勉強の遅れなどの要因による)が解消されず不登校が続いた。12月から始まったリハビリの土日の登校を経て、授業計画に従って放課後別室での授業・試験を実施した。自宅学習(課題、e-learning)等を含めて出席時間を確保し、試験等を行ない3年に進級できた。進級後は休むことなく登校している。

【参照】