事例No.107(神経症性障害等)就職支援について

【事例紹介】

事例が起きた時期

過去5年以内

事例が起きた学校

私立短期大学、学校規模:1から499人

対象学生

学科(専攻):教養、2年次、精神障害(神経症性障害等)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

就職

2.内容

入学後の適応に難しさがあり配慮していたが、就職活動で無理をしたことにより、メンタルクリニック通院が始まり、強迫性障害と診断された。就職活動をストップさせ、卒業をめざすことにしぼったが、卒業のめどがたったころから、就職したいとの申し出がなされた。

学校の対応

1.関わった部署

学生相談部署、保健管理センター等、就職支援部署、その他(医療機関、就労移行支援機関、ハローワーク)

2.対応内容

学生相談部署で継続的に相談しており、通常の就職は難しいとの見解であったが、キャリアセンターには就職したいと申し出てきていたこともあり、通院先医療機関と連携をとり、就労に向けての調整を行なった。心理検査の実施を依頼し、強迫性障害以外に、知的障害と発達障害の診断もつく状態であったが、本人の「障害はいやです」との思いが強く、障害者手帳の取得は困難であった。就労移行支援機関との連携は希望したため、本人・保護者に同伴し、説明を受け、卒業後利用することとなった。

理由、原因等 ※学校の回答

卒業のめどがたつまで学業に専念し就職活動にストップをかけたこと、医療機関から所見をもらうこと、就労移行支援機関との連携については、合意が得られた。
障害者手帳取得に関しては合意が得られなかったが、就労支援を受けたいとのことで、診断書により受給者証発行の手続きを行なうことには合意が得られ、利用中である。

学生等の反応

  • 納得して、問題なく修学している

在学中のサポートについては、納得しており、保護者とも話し合いができている。
特性について本人・保護者がさらに理解していくことが必要であると思われる。

その後の経過

学生相談部署では卒業後も定期的に相談対応を行なっている。キャリアセンターとしては、就労移行支援機関にいったん任せた状態である。連携をとったのは、本学では初めてのことであったが、個別の支援計画などを共有することができた。
障害者手帳の取得については抵抗があり、2年間の期限が迫っているため、就職できなかった場合、キャリアセンターでの相談を再開する必要があるかもしれないと考えていた。
その後、就職活動を始め、キャリアセンターに立ち寄るようになり、卒業1年7か月後には就職先が決まった。継続して勤務している。

【参照】