【事例紹介】
事例が起きた時期
平成28年度
事例が起きた学校
私立大学、学校規模:10,000人以上
対象学生
学科(専攻)自然科学、1年次、発達障害(ASD)
相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出
1.場面等
受験・入学、授業・研究指導、事務窓口での対応、学生寮への入居、施設等の利用やサービスの提供
2.内容
入学前に寮生活、修学面での相談が保護者と学生本人からあった。「社会性に乏しい」、「不安になるとパニックになる可能性がある」等、本人よりも保護者から熱心な支援要望があった。ただ、保護者がイメージしているのは小・中・高等学校の特別支援のような、本人が望んでいなくても周囲から支援し、成長を促していくというようなものであった。大学における合理的配慮の提供とは、学ぶことへの参加の平等性であり、特別支援的な要素とはまた異なっていることを説明するが、保護者にはなかなか理解してもらえず、学内にクレーム的な相談があった。
学校の対応
1.関わった部署
障害学生支援部署、学生生活支援担当部署(学生課等)、教務担当部署、教育部門(学部、学科等)
2.対応内容
保護者からの相談、問い合わせに対し、関わった部署の職員で「大学でできること・できないこと」を整理してお伝えする場を設けた。支援部署についての説明も行なった。保護者には理解が得られたかどうかは分からないが、その話し合い以後、特に相談や紛争は起きていない。
学生等の反応
- 納得して、問題なく修学している
その後の経過
学生本人は修学に意欲的で、実験等のペアワークでも特に問題は起こっていない。寮生活では問題はあるものの、1人部屋にする等の対応をして落ち着いている。障害学生支援部署での定期的な面談で、本人の困りごと等を聞きとる機会を作っている。