事例No.205(発達障害・精神障害)復学後の個別指導を希望

【事例紹介】

事例が起きた時期

過去5年以内

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:10,000人以上

対象学生

学科(専攻):社会科学、4年次、その他の障害(発達障害、精神障害)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

授業・研究指導、試験の評価、単位取得、卒業要件等

2.内容

1年半の休学の後、復学に際して、修学面での支援の必要性があり、学生相談室経由で支援担当部署へ紹介。高校まで不登校。鬱状態とパニック状態を繰り返し、基礎学力が伴っておらず、授業に出ても内容の理解が難しく、思うように単位修得が出来ない。本人より、特に理解が追い付かない授業については、教員との個別指導をしてほしい旨申し出があった。

学校の対応

1.関わった部署

障害学生支援部署、教育部門(学部、学科等)、その他(学生相談室)

2.対応内容

関係部署と情報共有および協議の上、学部の教務委員の先生に個別指導に当たってもらうことになった。週1回のペースで、支援担当者同席のもと、本人が特に理解が追い付かない科目について、教員が個別指導に当たる。

学生等の反応

3回程度、個別指導を実施したが、本人の自閉症スペクトラム障害の特性上、些細な部分でのこだわりの強さが起因し、体調不良を頻繁に起こすようになった。また、特性から「教員の振る舞い等が合わない」と一方的な申し出があり、途中で個別指導を中止。

その後の経過

その後の状況として、修学に耐えうる状況ではなかったため、保証人および本人の相談の結果、休学をすることになり、そのまま退学となった。この事例をきっかけに、大学としての配慮可能な範囲や部署間の役割の具体的な棲み分けについて、検討するきっかけとなった。

【参照】