事例No.2(聾)情報保障の実施による授業中の座席について

【事例紹介】

事例が起きた時期

平成28年度

事例が起きた学校

私立大学、学校規模:10,000人以上

対象学生

学科(専攻):社会科学、1年次、聴覚・言語障害(聾)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

授業・研究指導

2.内容

英語のコミュニケーションの授業(定員30名程度)において、毎週メンバー・座席が変更されるグループワークが生じた。授業開始時点では、情報保障者として複数のサポーターを配置しており、パソコン等機器の関係で座席が固定されてしまい、利用学生が座席変更できない状態であった。そのため、利用学生から、いつも決まったグループにしか参加できない旨、情報保障の方法について見直しの要請があった。

学校の対応

1.関わった部署

障害学生支援部署、教育部門(学部、学科等)

2.対応内容

利用学生から座席移動および情報保障見直しの要望があり、利用学生と担当教員と支援室との間で、授業の運営とグループワークの主旨について協議、調整を行なった。
結果、タブレットPCを使用した、教室内の遠隔情報保障の導入に至った。具体的には、情報保障者は教室のある部分に固定し、利用学生は情報保障の画面が映し出されるタブレットPCを持ってグループに参加するという方法をとった。結果的に、利用学生がいろいろなグループに参加することができ、満足度の高い情報保障となった。

学生等の反応

納得して、問題なく修学している。

その後の経過

様々なグループに参加できたことで、授業への満足度も高まり、また教員から授業に取り組む姿勢について評価を得られたようである。情報保障者がいることによる、教場での座席の制限に対する改善要請や、友人と受講したい等の要望は少なからずあるため、その対応に活かすことができる。

【参照】