事例No.60(他の精神障害)自宅学習やレポート提出での単位取得を申し出

【事例紹介】

事例が起きた時期

平成28年度

事例が起きた学校

国立大学、学校規模:5,000から9,999人

対象学生

学科(専攻):農学、受験時、精神障害(他の精神障害)

相談、不満・不服の申し立て、または支援の申し出

1.場面等

授業・研究指導

2.内容

化学物質過敏症で体調を崩しやすいため、出席できない授業は録音して自宅学習を希望する、化学薬品を使う等の理由で参加できない実験についてはデータをもらってレポート提出をすることで出席としてほしい、新建材を使っている等の理由で講義室に入れない場合は別室で授業を受けさせてほしい。

学校の対応

1.関わった部署

障害学生支援部署、教務担当部署、教育部門(学部、学科等)

2.対応内容

学生本人及び保護者と合格した学科の教員と関係部署の職員で入学前に相談を行ない、下記の事項を伝えたうえで、大学としてはできるだけの配慮を行なう旨伝えた。

  • 全く出席をせずに自宅学習やレポート提出で単位取得はできない
  • 別室での受講や出席できない一部分をレポートで代替する等の対応は授業の内容や形態によって実現可能な場合とそうでない場合があるので、個別に担当教員に相談する必要がある
  • 他の学生との公平性や教育の質に影響を与える場合は、配慮を提供できないことも考えられ、その結果単位取得ができず卒業ができない場合も考えられる

理由、原因等 ※学校の回答

教職員の理解 評価基準等

学生等の反応

  • 不服、不満の申し立てがあった

入学前に体調が悪化し、授業に出席せずに前期は休学したため、実際の支援はまだ行なっておらず、後期に予定されている復学後に引き続き協議する。

その後の経過

配慮の提供が難しいことが予想されるケースでは、大学としてできる限りの支援を行なう姿勢を持ちながらも、他の学生との公平性や教育の質に影響を与える場合には配慮提供ができないことがある旨、入学前に学生及び保護者に伝える必要があるとの認識を持った。

【参照】