【事例紹介】
事例が起きた時期
平成28年度
発生時期:入学後
事例が起きた学校
学校規模:500から999人
対象学生
学科(専攻):工学、2年次、発達障害(ASD)
支援の申し出
1.支援の申し出の受付
- 支援の申し出があった
- ニーズ聞き取りのための面談を実施した
2.支援が必要とされた場面:授業・研究指導
申し出内容と配慮の提供
申し出内容:発達障害(精神障害者福祉手帳2級)こだわりが強く、「こうしなければならない」と思い、その通りにいかないと焦ったり、パニックになったりすることもあるので、そのようなときは、その場を離れ、クールダウン等する必要がある。
決定した配慮内容:申し出通りの配慮を提供した
配慮内容の決定について
- 配慮の提供について学内の関係部署による検討・協議を行なった
- 配慮内容の決定は学校が行ない、学生には決定後に通知した
- 決定した配慮内容について学内関係部署に配慮依頼書を配付した
協議に参加した部署(者):障害学生支援部署、学生生活支援担当部署、教務担当部署施設・設備担当部署、教育部門(学部・学科、担当教員等)、保健管理部門、学生相談部門、その他
配慮内容決定後のモニタリング・フォローアップ
- 配慮を提供した学生に対して、定期面談を行なっている
- 関係部署(者)に対してその後の状況に関して情報共有、聞き取り等を行なっている
配慮内容決定後の不服、不満、苦情の申し立て
1.申し立て
申し立てを受けた部署:学生生活支援担当部署
申し立て内容
- 1.クラスメート他等との人間関係
- 2.学内施設利用の際の事前予約依頼
- 3.通学のバスの乗車に関して、乗車中の他学生とのトラブル
- 4.学校行事中の他学生とのトラブル
2.申し立てへの対応
申し立ての対応に関わった部署(者):学生生活支援担当部署、教務担当部署、教育部門(学部・学科、担当教員等)
申し立てへの対応手順
- 本人から、担当教員または支援担当教員、学生部担当等へ相談。
- 担当教員または学生部担当等から支援情報共有者へ連絡。対応を協議する。
- 決定した対応について保護者と本人へ連絡。了承、理解を得る。
- 事後、担当教員または支援担当教員が本人と面談し、状況を確認する。保護者へも連絡する。
申し立てへの対応内容
-
1.クラスメート他等との人間関係
担当教員と学生部で対象学生を呼び出して調査する。学則に従いながら、内容に応じて、迅速に対応。関わった学生の保護者への連絡、理解も得る。 -
2.学内施設利用の際の事前予約依頼
施設管理委託先に交渉し、WEBから予約できるように対応。その後、委託先が変わった後も、事前に予約できるように対応する。 -
3.通学のバスの乗車に関して、乗車中の他学生とのトラブル
担当教員と学生部で対象学生を呼び出して調査する。学則に従いながら、内容に応じて、迅速に対応。関わった学生の保護者への連絡、理解も得る。また、学生部等の教職員によるバス停での立哨も行なう。 -
4.学校行事中の他学生とのトラブル
担当教員と学生部で対象学生を呼び出して調査する。学則に従いながら、内容に応じて、迅速に対応。関わった学生の保護者への連絡、理解も得る。
対応に対する学生の反応:納得して、問題なく修学している
その後の経過、課題等
支援学生は、他学生に比べ本人がトラブルと感じることが多い。しかしながら、その都度迅速に対応し、保護者への連絡を密にすることで、かえって感謝されることが多いと思われる。特に、支援学生との日ごろからの面談が最も大切であると思われる。